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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE

本作はテレビアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」の劇場版としては6作目となる作品だ。

①劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(2015)
②PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰(2019)
③PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian(2019)
④PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__(2019)
⑤PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR(2020)
⑥劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE(2023、本作)

とはいえ、②〜④は上映時間の短い3作品で構成されている、いわゆるイベント上映作品だし、⑤はAmazon Prime Videoとの同時配信作品で、しかもアマプラ版は全3話構成のシリーズものとして編集されている。そういえば、⑤の公開時期はコロナ禍に入って間もない頃で土日の映画館が休業となってしまったので、劇場で見る機会が少なかったことを覚えている。何とか平日に仕事が早上がりできた時に見たけれどね。

そんなわけで、本作は純粋な劇場版としては①以来ということになるのだろうか。

なので、これまでの劇場公開作品で最も単独の映画として見ることができるものとなっている。

ただ、それはサスペンス・アクションとして楽しめるという意味であり、本来のSF的要素はかなり薄れてしまったようにも感じた。まぁ、終盤は一応、サイコパスの世界観の核となっているシビュラと呼ばれる心理状態などを計測するシステムの話中心になっていたけれどね。

それにしても、このシビュラって矛盾だらけの設定だよね。このシステムでは犯罪を起こす可能性のある人間は犯罪係数と呼ばれる数値が高いことから、警察組織は犯行を働いていなくても犯罪係数の高い者は処分していいということになっている。でも、処分する警察側の人間だって、いくら、“死刑”とはいえ、“殺意”を持っているわけだから、犯罪係数の高い者を殺そうとした瞬間にその警察の者の数値も上がるのが普通では?“死刑”目的なら上がらないっていうシステムは納得いかないな…。

あと、サイコパスというコンテンツは腐女子を含むアニオタに人気があるというイメージだが、アニオタって自民支持のネトウヨ崩れみたいなのが多いはずだよね。

本作では主人公・朱が法改正を頑なに阻止しようとしていたが、それってまるで野党やその支持者みたいな思想なんだよね。
そして、法改正しようとしている勢力が悪役的な存在になっている。つまり、自民党を批判しているような内容だ。それで、アニオタは支持できるのだろうか?

まぁ、普通、アニメ映画、特に深夜アニメの劇場版って、エンドロールが流れ出しても席を立つ人間なんてほとんどいないのに、本作では立ち去る人間をちょくちょく見かけたから、サイコパスというコンテンツは他の深夜アニメとは客層がちょっと違うのかも知れないなという気もしてきた。

というか、腐女子を含めたアニオタは推している声優の声を聞けて、お気に入りのキャラがきちんと動いていれば、作中の思想なんてどうでもいいのかもね。

そして思う。花澤香菜って、やっぱりすごいよね。
それから、凛として時雨とEGOISTの楽曲さえ流れれば、なんとなく満足できてしまうのがサイコパスというコンテンツなのかなという気もしてしまった。まぁ、凛として時雨の曲は毎回同じような感じだけれどね。でも、前より何を歌っているかちょっとだけ聞き取りやすくなったよね。

そうそう!やたらと喫煙シーンを美化して描くのはどうかと思ったかな。

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