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『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』後章-STASHA-

リメイク版「宇宙戦艦ヤマト」シリーズはこれまで以下のようなエピソード構成で世に送り出されてきた。

「宇宙戦艦ヤマト2199」
先行上映版:全7章
テレビ放送版:全26話
総集編映画:1本
スピンオフ映画:1本

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」
先行上映版:全7章
テレビ放送版:全26話
総集編映画:1本(「2199」の内容を含む)

しかし、今回の「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」はそれらとは異なり、先行上映版は全2章(本作が2章目)、テレビ放送はまだ決まっていないものの、放送するとすれば全8話という構成になっている。

ただ、続編として製作が決定している「ヤマトよ永遠に REBEL3199」は再び全26話の構成となるようだ(ということは先行上映版も全7章か?)。

今回の「2205」だけ、ボリュームが少なくなっているのは納得がいかない面もあるが、仕方がないところもあるのだろうという気はする。

リメイクシリーズのオリジナルシリーズにおける対象範囲は、「2199」がテレビシリーズ第1作、「2202」が総集編ものを除くと初の劇場作品となる「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」とテレビシリーズ第2作となっている。今回の「2205」はテレビスペシャル「新たなる旅立ち」が主な対象範囲だが、それだけだと4話(1章分)程度の分量で終わってしまうので、テレビシリーズ第3作の要素も盛り込んだのだろう。
そして、次の「3199」がおそらく、劇場版「ヤマトよ永遠に」を中心に「2205」でも要素が盛り込まれたテレビシリーズ第3作の内容をきちんとカバーしていくという形になるのだろうか。

テレビスペシャルを除くとテレビシリーズは3作しかない。その一方で、「2205」および「3199」の範囲となる長編はテレビスペシャルの「新たなる旅立ち」と劇場版「ヤマトよ永遠に」がある。
これらを全てまとめて、全26話(先行上映版では全7章)に構成すると詰め込みすぎになってしまう。かといって、全52話(先行上映版では全14章)にするとマノビしすぎてしまう。
だから、「2205」、「3199」合わせて全34話(先行上映版では全9章)という構成にせざるをえなかったということなんだろうとは思う。

ところで、「3199」の対象範囲以降だと、劇場版の「完結編」と未完のOVA、さらに久々に作られた作品である劇場版「復活篇」が残っているが、これらもリメイクされるのだろうか?

そして思う。劇場版「完結編」までの劇場上映作品は東映配給なのに、久々に作られた「復活篇」は東宝配給で、「2199」以降のリメイクは松竹なんだから、よくわからないよね…。

まぁ、「機動戦士ガンダム」シリーズだって松竹が配給していない劇場公開作品はあるし、「ルパン三世」シリーズだって東宝配給作品でないものもあるけれどね。

本作自体の印象についてもきちんと語っておこう。

前半はぶっちゃけ、退屈だった。夜勤明けで見ていたら、オチてしまっていたかもしれない。あと、冒頭のこれまでの振り返りと題した実質、ガミラスの説明も長過ぎる!

後半は面白くなってきたし、感動的な場面もあるし、次のシリーズにつながるシーンもあるので、トータルとしては問題ないんだけれど、前半だけならクソと言わざるをえないかな。

ところで、ガミラス人が青い理由が明かされると言っていたが、明かされたのって青い理由ではなく、青いせいで奴隷にされたってことだよね?

つまり、黒人が奴隷にされたのと同じようなものとして描いているってことだよね?

そんな描写は欧米では受け入れられないのでは?まぁ、本作が日本国外で大々的に上映されたり、放送されたりすることはないだろうから、国際問題にはならないと思うが。

そもそも、ガミラスの指導者、デスラー総統というのは、その名前からも分かるし、途中からは地球人と協力するものの、最初は独裁者として描かれていたことからも分かるように、モデルとなっているのは、ナチスのヒトラー総統だ。

つまり、本作では黒人はナチスだと言っているわけだから、とてもではないがポリコレ至上主義になってしまった欧米では受け入れられないと思う。ましてや、欧米のエンタメ界はポリコレ抜きにしてもユダヤ人の影響力が強いからね。

まぁ、言いたいことは分かるけれどね。黒人は“自分たちは差別されている”と言いながら、誰よりもアジア人を差別しているのがその黒人だったりするからね。なので、差別する側とされる側の紙一重なところを描いているというのは評価できるんだけれど、何しろ、欧米ではどんなに問題的な言動であっても、黒人のやることを批判しただけで人種差別主義者にされてしまうから、この作品は欧米では人目に触れさせないようにした方がいいと思う。

《追記》
本作をMOVIX亀有で鑑賞したが、どうも、この映画館の劇場スタッフが好きになれない。
上映前から本編開始までずっと、スタッフが劇場前方で仁王立ちしているのは何?盗撮とかしている奴はいないか監視しているのか?
そして、上映終了したらしたで、今度はスタッフがスクリーン前に仁王立ちして、客に対してとっとと帰れアピールをする。作品の余韻に浸ることすらできない。
いつもそうなんだよね、ここのスタッフは。同じ松竹系のシネコンでも新宿ピカデリーはここまで酷くないぞ。

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