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第105回全国高等学校野球選手権記念大会 10日目振り返り 11日目展望

 こんばんは!今日は、打ち合いや接戦も多く見応えがある一日になりました!10日目の振り返りから、見ていきたいと思います!

第1試合 沖縄尚学(沖縄) 5-1 創成館(長崎)

 九州勢同士の戦いは、終盤に沖縄尚学が得点を重ねて快勝を収めた。
 沖縄尚学は、6回まで、相手の先発・福盛を捉えきれない展開が続いたが、7回、8回に知花、大城の長打で5点を奪い、試合の主導権を握った。投げては、2回戦に続き、エース東恩納が完投。沖縄大会を通じて初めて失点を許したものの、外角へのコントロール良く、打たせて取る投球をすることができていた。
 創成館は、エース福盛が6回無失点の好投を見せたが、2番手以降の投手が崩れてしまい、初のベスト8進出とはならなかった。しかし、8回に、難攻不落の東恩納から得点を奪うなど、打線は粘りを見せた。

第2試合 慶応(神奈川) 6-3 広陵(広島)

 3回戦屈指の好カードとなった対戦は、タイブレークで決着がついた。表の攻撃で、効果的に加点した慶応が、2008年以来15年ぶりのベスト8進出を決めた。
 慶応は初回、1安打で2得点を奪うなど、序盤から少ないヒットで着実に加点し、試合の主導権を握った。追いつかれた後は、劣勢の展開が続いたものの、主将大村ら内外野の好守備もあって、追い越させなかった。5番延末は、今日だけで5打点の大活躍。投手陣も、選抜の悔しさを知る松井ら、3人の投手陣で逃げ切った。
 広陵は、甲子園に入って不調気味だった4番小林に当たりが出るなど、中盤から終盤にかけて、3点差を追いつく粘りを見せた。しかし、勝負所での併殺が重くのしかかり、延長10回に力投を見せていた髙尾が力尽きた。

第3試合 八戸学院光星(青森) 6-3 文星芸大付(栃木)

 八戸学院光星が、終盤に粘る文星芸大付を振り切り、2019年以来4年ぶりにベスト8に進出した。
 八戸学院光星は、初回から、相手エース・澁谷を捉えて一挙4点を奪うと、終始試合の主導権を握った。今大会初登板となった岡本は、7回途中3失点と力投を見せ、後を託された洗平も好リリーフを見せた。終盤に好プレーを見せた主将・中澤も勝利を呼び込む活躍だった。
 文星芸大付は、エース澁谷が立ち上がりを攻め込まれたことが、終盤まで響いた形となった。つないだリリーフの堀江・工藤が力投を見せると、上位打線の連打で3点差まで追い詰める粘りを見せた。作新学院を栃木大会で破ってからの、快進撃は見事だった。

第4試合 土浦日大(茨城) 10-6 専大松戸(千葉)

 関東の実力校同士の戦いとなった第4試合は、土浦日大が一時6点差あった点差をひっくり返して、学校史上初めてのベスト8進出を決めた。
 土浦日大は、初回と3回に3点ずつを失う苦しい展開に立たされたが、その裏に持ち前の集中打を発揮。エースの藤本が3回途中からロングリリーフで打たせて取る持ち前の投球で、粘投を見せると、打線も4番香取を中心に着実に加点し、専大松戸を引き離した。
 専大松戸は、立ち上がり好調ぶりを見せていた青野が3回に崩れると、投手陣が立て続けに崩れ、なす術がなかった。打線も12安打を放ち持ち味を示したが、要所で土浦日大の好守備に阻まれ、追いつくことができなかった。エース平野が指先の痺れで登板できなかったことも痛かった。

 それでは、5日目の展望へと参りましょう。第1試合は屈指の好カードです!

第1試合 仙台育英(宮城) - 履正社(大阪)

 昨年の夏王者と4年前の夏王者が激突する好カードとなった。どちらも、1、2回戦共に、盤石の戦いを見せており、ロースコアのハイレベルな接戦が予想される。
 仙台育英は、初戦で多く失点した投手陣が修正。甲子園初登板だった田中、そして2番手の湯田が好リリーフを見せた。2回戦で登板しなかった仁田や武藤も含め、投手陣は総力戦となりそう。打線では、3番を打つ湯浅が2安打3打点と絶好調。上位打線と中軸を繋ぐ役割を担う。相手は左投手が登板することが予想されるだけに、左打者が多い打線がどう立ち向かっていくかも注目だ。
 2回戦で10得点と自慢の打力を存分に発揮した履正社。注目は代役として4番を任されている森田。甲子園に入ってから2試合連続本塁打を放つなど、その長打力には相手も警戒する。投手陣の中では、2回戦では大阪桐蔭を完封した福田が先発。持ち前の伸びのある直球で多く空振りを奪う姿が印象的だった。エース増田を含めて、継投で強力仙台育英打線に立ち向かっていくことになりそうだ。

第2試合 智弁学園(奈良) - 花巻東(岩手)

 2回戦で12得点を奪った智弁学園に、花巻東の強力な投手陣が対峙することとなる。
 智弁学園は、甲子園に入ってからの2試合で19得点。奈良大会の勢いそのままに打線が好調さを維持している。特に1番松本は、2回戦で4安打1本塁打の大暴れ。この試合でも、リードオフマンとして得点のきっかけを作っていきたいところだ。投げては、エースナンバーを背負う中山の安定感が光る。ロングリリーフをする試合が2試合続いているだけに、控え投手の踏ん張りも鍵になりそう。
 雨天中断を乗り切り、1点差の僅差の試合をモノにした花巻東は、投手陣の安定感が光る。2回戦では、エース北條が切れのあるストレートを中心に打ち取った。3回戦では、2年生右腕の小松の先発も十分に考えられるが、控え投手陣の出番も増える展開になりそう。一方打撃陣は、2安打を放った7番晴山ら、下位打線にも当たりが出始めているのが好材料。投手陣が最少失点で凌ぎ、少ないチャンスをモノにして加点したい。

第3試合 おかやま山陽(岡山) - 日大三(西東京)

 初めて甲子園で2勝したおかやま山陽と、優勝2度の名門・日大三の対照的な両校の対決。どちらも粘り強さを身上としているだけに、終盤までもつれる展開になりそうだ。
 延長タイブレークの末、逆転勝ちを収めたおかやま山陽。粘り強く投げ抜いた投手陣は、2回戦でエース井川を温存できたことが好材料。2回戦で3安打を放った渡辺ら、上位打線が好調なことから、上位打線でチャンスを作って、投手陣を盛り立てていきたいところだ。
 日大三は、エースの安田の好投が2試合通じて光っている。ストレートとチェンジアップのコンビネーションで、打者から多く空振りを奪う投球が持ち味。内外野の守りの連携も、伝統的に手堅く、守りからリズムを作り、少ないチャンスをモノにしたい。

第4試合 神村学園(鹿児島) - 北海(南北海道)

 2試合連続2ケタ得点を記録している神村学園に対し、小刻みに継投する北海の投手陣がどう対峙していくかに注目だ。
 6年ぶりに3回戦に進出した神村学園は、2試合連続で2ケタ得点と打線が絶好調。特に主将の今岡は、泥臭いプレースタイルで、チームを鼓舞。リードオフマンとして、勢いづけていきたいところだ。上川床や松尾といった下位打線も元気が良い。投げては、左腕の黒木がロングリリーフで試合を作っており、この試合も抜群のコントロールに注目したい。
 2試合連続でサヨナラ勝利している北海は、粘りを生んでいる投手陣に期待したい。速球派の岡田、熊谷とキレのある変化球が持ち味の長内で、強力神村学園打線の目先を変えていきたいところだ。1回戦では反撃の本塁打、2回戦では同点のタイムリーを放った小保内の出番にも注目したいところだ。

いよいよ、ベスト8が決定します!
球児の全力プレーに期待しましょう!

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