特急列車と普通列車の速度差(所要時間差)が大きい路線に乗る
昔は、JRの幹線では普通列車、準急列車、
急行列車、特急列車と比較的多くの種別が運転されていました。
しかし、昨今は、JRの幹線では普通列車と特急列車のみの
路線が多くなりました。
もうすぐ、JRでなくなる北陸本線を中心に、
普通列車と特急列車の時間差や特急に乗るときに
かかる特急料金のコスパを見ていきたいと考えています。
サンダーバード号の速さ
実は、在来線の表定速度(停車時間を含めての平均速度)は
始発から終着までをみたときに、
日本で一番速い列車です。
一番速いのは大阪ー金沢を2時間31分で結ぶ列車です。
途中停車駅も3駅しかありません。なお、平均では2時間42分程です。
普通列車で乗り継ぐと?
大阪ー金沢を鉄道で移動するときには、
「サンダーバード」号が経由する
東海道線、湖西線、北陸線と辿るのが一般的です。
では、青春18きっぷなどで普通列車で辿ると
どうなるのでしょうか?
一般的には、大阪ー敦賀は新快速が1時間に1本直通しています。
さらに、途中福井で普通列車は系統分離されているので
乗り換えるのが一般的です。
トータル約5時間の道程となります。
時間差は?
関西での新快速は無料(運賃のみで乗れる)高速列車として
有名です。
しかし、通過駅の設定があるのは、湖西線の近江舞子までで
ここから、敦賀までは各駅に停車します。
列車の表示幕は「新快速」のままですが・・・
まず、大阪ー京都の東海道線内は、
「サンダーバード」と時間差は1~2分差です。
もう実質ないに等しいですね。
湖西線に入り、先述通り近江舞子から
各駅に停車するのですが、近江今津で長時間停車があります。
湖西線普通列車の表定速度
ここで車両の切り離しと「サンダーバード」の通過待ちをします。
そして、終点敦賀までは新快速で大阪から約2時間、
「サンダーバード」は約1時間20分ということで
約40分の差になります。
北陸線の入ると時間差は?
敦賀ー福井でワンマン運転の列車が走っています。
この区間は、朝夕ラッシュ時を除き特急列車の
待避はありません。
普通列車は、約50分程、
「サンダーバード」「しらさぎ」号は32分ほどです。
ここでは18分程の差です。
福井ー金沢は、普通列車は大半が特急待避があります。
また、福井駅では普通列車は乗り換えとなりますので、
やや待ち時間が発生します。
北陸本線の主な区間の普通列車の表定速度
特に金沢方面は待ち時間が長い傾向です。
大阪方面は比較的接続時間は短めです。
福井ー金沢の普通列車は1時間20~30分程度です。
特急列車は43~47分です。
こちらの区間は、かなり特急列車と普通列車の差が
大きい区間といえます。
金沢方面普通列車乗り継ぎ時刻表
大阪方面普通列車乗り継ぎ時刻表
分析
なぜ、福井ー金沢が特急列車と普通列車の所要時間が
大きくそれ以外ではその差が比較的小さいのか
考えてみたいと思います。
大阪ー敦賀では所要時間差がそれほどつかないか
といえば、普通列車は京阪神地区を爆走する
新快速だということです。
まして、湖西線区間の各駅停車区間も爆走します。
ちなみに、現行の新快速に使われている車両で
「サンダーバード」同じ停車駅、同じペースで走らせることは
可能だと思います。
まあ、料金収入がなくなるので敢えてそのようなことは
しませんが・・・
敦賀ー福井間であまり所要時間差がつかない理由は、
北陸トンネルにあると思います。
10㎞以上も続く長大なトンネル区間でほぼ直線です。
そのため、各列車最高速度を維持して走ることができます。
また、そのことにより、駅数が少ないです。
さらに、武生・鯖江と特急列車を2駅も抱えていることにより、
距離の割には特急列車と普通列車の停車駅数に差があまり
つかないということが原因だと思われます。
福井ー金沢間は、比較的駅間距離が短めということです。
それから、同区間では必ず特急待避が行われ、
2回待避や1駅で2本連続待避などもあります。
このため、差がつきやすものと思われます。
同区間は、所要時間は約2倍もの差になります。
まとめ
・北陸本線、普通列車乗り継ぎ旅も残りわずか
・特に、福井ー金沢間では、普通列車と特急列車との差が顕著
・乗り換え時間を入れ特急と普通でほぼ2倍の所要時間
・それでも、普通列車の所要時間は高速バスより1時間ほど速い
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