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黄金の通勤特急

 通勤電車でソーシャルディスタンスを保つには、座席指定制の列車に乗るのが、効果的ですね。

泉北高速鉄道の特急電車

 2016年にデビューした特急電車です。それまでは、泉北高速線には特急という種別はなかったです。高野線のみでした。高野線沿線の大阪府河内長野市や和歌山県橋本市なども大阪のベッドタウンとして人口が急増した町ですが、大阪市内から比較的遠く電車の乗車時間も長いことから約30年前より「特急りんかん」が設定されていました。そこに、追加される形で近年になり設定されました。

大きな投資

 泉北高速鉄道にとって、この座席指定制の特急電車を導入するのは大きな設備投資だと思います。需要としては朝夕を中心としたラッシュ時にしか見込めないわけですし。4両編成1本の投資だけでなく、ソフト面の特急券売機やネットの販売環境整備など(南海電鉄と共用)とは言え結構、かかったように見受けられます。

泉北高速線

 泉北高速線は、明らかに大阪のベッドタウン、泉北ニュータウンのための路線といえます。中百舌鳥駅では大阪メトロ御堂筋線・南海高野線と連絡しています。南海高野線とは直通運転を実施している。南海なんばから泉北高速線の終点・和泉中央までの列車が多数運行されています。政令指定都市である堺市の中心部堺東、阪和線との乗り換え駅三国ヶ丘を通り中百舌鳥へ達します。ここからは、泉北高速線は一旦地下に潜り、高野線との平面での交差を避けています。踏切は一切なく直線が多いです。深井からは、高規格道路に挟まれ進んでいきます。この辺り北摂エリアの新御堂筋と北大阪急行電鉄と似ています。ニュータウンはこんな雰囲気が多い気がします。泉ヶ丘は、シルバニアファミリーのテーマパークを擁する、ハーベストの丘の最寄りの駅です。栂・美木多は珍しい駅名に「・」が入ります、光明池には、大阪府の運転免許試験場が近くにあります。また、泉北線の電車の車庫もあります。そして、終点和泉中央には近畿道が寄り添ってくる形で終わります。

泉北ライナー用車両

  車両自体は、南海本線の特急サザンの座席指定車両として「サザンプレミアム」の名称で活躍している12000系と同じです。以前、この泉北ライナー用車両も特急サザンとして走ったことがあるほどです。ただ、ラッピングや化粧板の仕上げで、金色をテーマカラーにしています。これで印象が大きく変わりました。九州新幹線の800系1000番台にも、車内が金色に仕上げた編成がありますがそれを彷彿とさせますね。

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 なお、もう1運用あり、それは南海所属の車両が担当します。主には11000系で、この車両は「特急りんかん」が走り始めたころにデビューした車両です。泉北ライナーの運用につく以前は、高野線で唯一の20m級の特急電車でした。(橋本以南には乗り入れできない)なお、検査などでお休みの際は、サザンプレミアム用の12000系で代走されることがあります。

乗り心地

 この車両の座席は、結構、体に対ししっかりホールドしてくれる感じがします。やや、硬めですが長い時間乗っても疲れにくそうだなと感じました。南海本線のサザンプレミアムと同じ乗り心地ですが、安定感があります。なお、空気清浄機のプラズマクラスター付きです。全座席にコンセントがあります。この辺は、最新の特急車両では必須アイテムですね。

金 車内

まとめ

 泉北高速鉄道では、ホントに朝夕ラッシュ用だけに特急型車両を投入しました。東京圏では、LC(ロングシートとクロスシートの変更が出来る)車両を使った有料列車を設定するところだと思います。泉北高速鉄道のこの投資は大阪府傘下から南海傘下に変更になったのが契機になったような気がします。


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