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25年前の阪急京都線へタイムスリップ

 この時代は目まぐるしく、ダイヤが変わっていった時代です。正直言って落ち着かない時代であったように思います。

特急が高槻市に停車。

 97年のダイヤ改正ですべての特急が高槻市に停車することになりました。これで、通勤特急と同じ停車駅になるので「通勤特急」が一旦廃止されます。また、同じ年JRも高槻に新快速全列車を停車させることになります。
 日中に関しては、特急と普通は高槻市で接続するのでかなり、利便の高いダイヤです。

衝撃の「快速」が誕生


 「快速」は衝撃的でした。関西の私鉄ではおそらく初の種別ですね。今でも「快速」を使う関西私鉄はありませんね。この快速は、現在の快速と違って、現在の「準急」に近く、その前身といってもいいくらいです。要は高槻市以北は各駅停車という事です。高槻市以南は急行の停車駅です。JR京都線の「快速」も高槻以北で各駅停車になるのでイメージが似ていて停車駅の想像も一般利用者からはつきやすかったように思います。
 「快速」は、従来10分毎にあった京阪間の普通のうち半分を置き換えた形です。これで京阪間普通は20分毎になりました。従来は、梅田ー高槻市で20分に3本も普通が運転されているのは、ちょっと多すぎたのを是正した形です。
 快速の使用車両は、京阪間直通普通と共通でした。
 特筆すべきは、この頃ごくわずかに残っていた表示幕を使わない案内板での編成が残っていたので「快速」という板をわざわざ作ったという事です。この板もビックリでした。


高槻市駅の利便が爆上がり


 高槻市駅から大阪方面のダイヤを見てみると20分間に特急・急行2本・快速と優等列車が4本もあります。これは平均5分に1本という充実ぶりです。JR高槻駅に全面的に新快速が停車することに対する運転頻度での抵抗といえます。
 これは、今のダイヤでも同様です。

「快速急行」の誕生


 この快速急行も、現在のものとは異なります。特に、夕ラッシュ時には、「高槻市の次は、大宮」という旧通勤特急が走っていましたが、高槻市でごっそり客が下りるとかなり空いてしまうという現象が見られていました。それに対し、急行は混むというギャップがありましたのでそれを少しでも解消しようという事で、特急に+桂にも停車させようという事になりました。使用車両は特急車両の6300系でした。主に夕方の設定でしたが、朝の上りにも1本だけありました。


ラッシュ時土休日など


 この時代も、15分サイクルダイヤです。ただ、特急の高槻市停車のインパクトは強く、高槻市での乗り換えで便利な乗り換えもありました。土休日の終日では、上り(京都方面で)堺筋線直通普通が、高槻市で特急と接続するので小駅から京都方面がかなり便利になりました。
 ただ、この特急高槻市停車に伴うデメリットが、行楽期に特急がめちゃくちゃ混むようになったことです。元々、6300系は2扉で詰め込みが効かないことや補助席のロック機構が1編成以外ついていないこと、朝ラッシュ時は暗黙の了解(モラル頼み)で補助席を使わないようにして協力していたのに対し、観光客はそんなこと知っちゃことない、ということで補助席を使う人もいることでなかなかカオスな混雑になることも多かったように感じます。

まとめ


・段々種別のインフレ化へ。「快速」「快速急行」の誕生。通勤特急は一旦引退
・特急の高槻市停車で、周辺に好影響を受けるが、一部時期は混雑も必至。

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