クラシカルでおしゃれ。「ウィンザーチェア」の魅力とインテリアコーディネートのポイント
ノスタルジックな雰囲気を漂わせ、温かみのあるインテリアをつくる「ウィンザーチェア」。その名を聞いたことがある、という方は多いのではないでしょうか。そこに一脚置かれているだけで、ほっとする優しい雰囲気を醸し出す家具。
今回は、ウィンザーチェアの特徴やインテリアコーディネートのポイントなど、改めてその魅力を紐解いていきます。高野木工の新商品「ウィンザーチェア Un (アン)」も合わせてチェックしてみてくださいね。
ウィンザーチェアとは?
ウィンザーチェアは、17世紀後半にイギリスで生まれた伝統的な椅子。「カントリーチェア(民芸椅子)」であるウィンザーチェアは、もともと庶民が作り出し使っていた家具でしたが、後に上流階級にも広まったという稀な経歴を持っています。
ウィンザーチェアの特徴は、大きく分けて2つあります。
背もたれに背棒が数本あり、木の座面に直接取り付けられた形状
椅子の脚がハの字に広がったデザイン
背もたれには装飾が施されたり、曲木が取り入れられたりと、さまざまなタイプがあります。そのなかでも、特に有名なのが曲木で知られる「アーコールチェア」です。柔らかな曲線を描く背もたれのデザインは、シンプルながら存在感がありヴィンテージチェアのひとつとして、今なお日本でも人気を集めています。
なぜ、ウィンザーチェアは世界中で愛されている?
イギリスの伝統的なデザインを継承したウィンザーチェアは、時代を越えて世界中で愛されています。
ウィンザーチェアは、16世紀のイングランド地方で庶民が椅子を造ったことからその歴史が始まります。ウィンザー地方で作られた家具部品が使われていたこと、ウィンザー城の方から運ばれていたことなどにより、その椅子は「ウィンザーチェア」と呼ばれることになったのだそう。
シンプルな構造で造られていた椅子でしたが、木工技術の進歩とともに改良が重ねられ、さまざまなデザインのバリエーションが生まれました。
ウィンザーチェアは、時代を越えてこんなにも愛されているのでしょうか。その秘密はこのようなことにありました。
シンプルで合わせやすい、洗練されたデザイン
ウィンザーチェアはシンプルで洗練されたデザインが大きな魅力です。必要最低限の装飾やデザイン性を保ち、素朴な中にエレガントさも兼ね備えています。飽きのこない普遍的な美しさを持つウィンザーチェアは、現代的なインテリアに取り入れても違和感がなく自然に馴染むことも特徴のひとつです。また、その歴史的な背景と工芸品としての価値から、美術品としても高く評価されています。
バリエーションがあるため、お気に入りが見つかる
ウィンザーチェアにはさまざまなスタイルやデザインがあるため、お気に入りの一脚が見つかるということも魅力です。ライフスタイルや好みのインテリアテイストに合わせて素材や色、デザインを絞り込むことができます。
ローバック、ハイバック、アームレストの有無、背もたれデザインのなど、バリエーションは実に多彩です。背もたれが「弓(ボウ)」のように緩やかな曲線を描く「ボウバックっチェア」、背もたれが「くし(comb)」のようなデザインになっている「コムバックチェア」などが代表的。
エレガントさや風格を感じさせるデザインは、どの部屋に置いても存在感を放ちお気に入りの一脚になることでしょう。
座りやすさと耐久性の高さ
ウィンザーチェアは背もたれと座面の間に程よくすき間が空いているため、通気性がよく蒸れずに快適に座ることができます。
また、ウィンザーチェアは主に木を使ってつくられており、木の温かみをダイレクトに感じられるのも魅力のひとつ。また木素材であるためその耐久性は高く、経年変化を楽しみながら長く楽しむことができます。
使い方自在のフレキシブルさ
ウィンザーチェアは丈夫でシンプルなデザインであることから、さまざまな使い方ができることも人気の秘密です。リビングやダイニングで座るために置いたり、寝室でサイドテーブル代わりにしたり、玄関先のディスプレイスペースにしたりと使い方はあなた次第。フレキシブルに使えるため、インテリアの好みが変わっても長く愛用することができます。
「ウィンザーチェア」のインテリアコーディネート術
ウィンザーチェア×リビング・ダイニング
ウィンザーチェアは、くつろぎのスペースであるリビングや食事をとるためのダイニングスペースで活躍する椅子。リビングではソファと組み合わせて置くと、クラシカルな魅力が添えられインテリアに奥行きが生まれます。
ダイニングスペースでは、何脚か揃えると統一感のあるインテリアに。色やデザインは異なっても、ウィンザーチェアで揃えていればまとまりのあるインテリアに仕上がります。
ウィンザーチェア×コージーコーナー
コージーコーナーとは、「居心地のよい」「こぢんまりとした」という意味を持つプライベートスペースのこと。ウィンザーチェアと、手元を照らす照明、ミニテーブルさえあれば気軽につくることができます。
ウィンザーチェアは背もたれがしっかりしているため、座り心地がよく読書をするための椅子としてもぴったり。あなただけの特別な読書スペースになることでしょう。
ウィンザーチェア×寝室
寝室にウィンザーチェアを置くことで、落ち着いた雰囲気と木の温もりを演出することができます。サイドテーブル代わりにも使えるため、目覚まし時計や眼鏡、読みかけの本などの一時置きスペースとしても役立つことでしょう。
ウィンザーチェア×玄関やエントランス
玄関やエントランスにウィンザーチェアを置くと、訪れるゲストの目にも留まります。インテリアとしてのおしゃれさだけでなく、ウィンザーチェアが醸し出すぬくもりやリラックス感がくつろげる雰囲気を伝えてくれることでしょう。
ウィンザーチェアに座って靴を脱いだり、外出前に身支度を整えたりするためにも役立ちます。座るためだけではなく、季節のディスプレイを楽しむコーナーとして活用するのもおすすめです。
高野木工のウィンザーチェア「Un (アン)」
高野木工からも、このたび「ウィンザーチェア」が登場しました。仏語で「1つ」を意味する「Un (アン)」という名を持つ椅子で、1本1本扇状に広がった背柱が、 身体を包み込むように支えます。
イギリスの伝統あるウィンザーチェアのスピリットを尊重し、構造部にはビス留めをせず、ホゾ組みで接合するなどこだわりの作り。構想から製品化まで、実に2年という月日を要したこだわりの一脚です。
Unウィンザーチェアの大きな特徴は、ハの字の脚、そして曲線を描く柔らかなフォルムの背もたれです。無垢材を削り出し、「フィンガージョイント」で組まれた背もたれは、包み込むような座り心地を実現するとともに、自然に肘掛けへと腕を導いてくれます。何気なく座っているだけで、自然とラクな姿勢を保つことができるのも魅力です。
また、座った時に心地よさを感じられる、フィット感のある座面も特徴のひとつ。木の温もりが直に伝わる板座となっているため、木の素材感や優しい風合いを日常のなかで楽しむことができます。
で住まいのどこに置いても、優しい雰囲気を演出するデザイン、そして日々の暮らしを快適にする座り心地で、家族のお気に入りの一脚になることでしょう。
クラシカルで機能的。「ウィンザーチェア」のある暮らし
ウィンザーチェアはそのクラシカルなデザインと快適に座ることができる機能性から、世界中で今なお愛されています。現代の暮らしにも合うデザイン性は、優れたクラフトマンシップのなせる技です。
その優雅なフォルムだけでなく、使いみちが多くフレキシブルに使うことができる椅子は、ただ座るという役割だけでなく部屋を彩るためにも活躍してくれることでしょう。あなたも、美しさとぬくもりを感じられる「ウィンザーチェア」のある暮らし、始めてみませんか。
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