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外交だけは政権が変わっても引き継がれるからな、歴史をしっかり学んでおけ

「高野、毎年広島や長崎で反戦や反核を訴えるのはいいんだけど、知識が1つだけ決定的に欠落してるわ。それが日米地位協定。その知識がないから、それぞれの問題に対し断片的な訴えになってる。核兵器禁止条約を批准したら、核密約はどうする?民主党政権で認めただろ。外交は、どの党が政権を取っても引き継がれるからしっかり勉強しろ。

核密約に関しては研究が進んできていろんな本が出てくるから読んでみるといい。英文も読めるんだろ。俺らが大学の時に勉強してた戦後史とはまったく変わってきてる。ちなみに、朝鮮半島有事の時は、密約で自衛隊は米軍の傘下に入ることになってる。表向きは国連司令部だけど、実質は米軍管理。これが今の現実で、憲法9条の真の姿。戦後史は面白いぞ」

もう何年経つだろうか。大学卒業後からジャーナリストとして活躍する大学ゼミの2つ上の先輩に言われたことが思い出される。当時、素直に受け入れることができず苦し紛れの反発をしてしまったことを先輩に謝りたい。すんません。沖縄問題から、一見関係ないと思われる、北方領土の問題から、首都移転、日航機墜落事件、PFASの問題、羽田新ルート問題までさまざまな問題を、日米行政協定、日米地位協定の視点から考えるようになった。すべてこの視点から説明できる。

「高野、外交だけは政権が変わっても引き継がれるからな、歴史をしっかり学んでおけ。それは自民党の歴史じゃない。日本国の歴史なんだ。経済も外交だぞ」

中国や韓国に対し、批判やヘイトが多いのに、米国に対してはそれを聞かないのはなぜなのだろうか。基地問題に対し、まったく動かない政府を批判するのに、米国を批判しないのはなぜなのだろうか。これらはまったく不思議ではないけど、不思議なものとされている。

あの時のアドバイスに対し、時間が経過し、心から感謝の気持ちを持つことができましたので、ここに記しておきたいと思います。次回は、後輩である僕から、新橋で一杯おごらせてください。

高野はやと@江東区