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第二回:1+1>2

1冊の本にどれだけのプレイヤーが関わっているか、考えてみましょう。著者、編集、校正、校閲、イラスト、デザイン、組版、印刷、製本、営業、広告、取次、物流、販売……1人で全部できますか?

これは、以前私が書いた『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』の中で、先生のセリフとして語らせた、私自身の考えです。“自分でやる”こと、すなわち“Do it yourself” は、決して簡単なことではありません。1人でなんでもできてしまうようなスーパーマンは、ほんの一握りです。

とはいえ今回、このコラボ企画でご一緒させていただく倉下忠憲さんは、まぎれもなくその“ほんの一握り”に含まれる方です。お世辞抜きで。毎月1冊セルフパブリッシングし続ける「月刊くらした」計画を完遂する鋼の意志と技術を持ち、真面目な話から小説までさまざまなジャンルのテキストを書き続けられるネタの宝庫でもあり、きちんと販売実績を残してきたマーケッターでもあります。「月刊くらした」計画の全貌は『ゼロから始めるセルパブ戦略』をご参照。

そんな倉下さんが「もっとコラボがあっていいと思う」とツイート。私が気づくまで2時間、誰もそれに反応していないではありませんか。次の瞬間、なにも考えずに、じゃあコラボしましょうと声をかけていました。こういう、考える前に行動というのは、私は結構な頻度でやっている気がします。むしろ得意分野と言っても過言ではありません。いいのか、それで。いいんです、それで。もし失敗したら、反省はしても、後悔はしないのです。

きっと、1人でやるより2人でやるほうが楽しいし、1+1が2より大なりの結果に繋がるような気がします。思いつきで、生煮え素材を「Scrapbox」に放り込んで公開するなんてこともやってみました。倉下さんから投げられた「メモ」という名のボールから、たくさん刺激を受けて思いつくままテキストを投げ返す、というやり取りが、少なくとも私はなんか楽しいです。だからそのうちきっと、なんか楽しげな料理ができるのではないかなと思っています。読者の方々にも、楽しんでいただけるといいなあ。

倉下さんの原稿に続く

最後までお読みいただきありがとうございました。