【詩】ありのままに

むかし 

もっとほんとうに若いころ


消えて無くなりたいと


そう思ったことなど幾度もある

だがある日突然腑に落ちたのだ

ひとはいずれ死ぬ時は選べず何もかもが過ぎゆく


何かあったことも何もなかったことも
どれほどの大差があるだろう


消えて無くなりたいと
望もうと望むまいとひとはいずれ忘れ去られ消えゆくもの

忘れられないものは何か

それは死なのか生なのか

それでもこのあえかな人の世を

それでもこのはかなき人の世を

俺はとてもいとおしいと思っているこころから

ありのままに

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