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【詩】 街角の風景

 信号を待っていた。

 押しボタン式であるような、地方都市の郊外の住宅地の交差点だった。

 もう少しだけ車通りが少なければ見計らって渡ったろうが、生憎ここ十数年でここを抜け道として大きな幹線が2キロ先に通ったため、速度を落とさない車が引きも切らなくなった。

 土埃の舞うはずのない舗装された路面に、何かの埃が舞った。

 これはやはり土埃なのだろうか。

 西の都市であるこのあたりには、最近は季節を問わず大陸から黄色い砂が飛んで来る。

 気配からして砂以外のものもおそらく混じっている。
 多分pm2.5という名で呼ばれている何か。

 飛散している。

 この街の空が、いつも霞がかっているるのは故のないことではない。

 


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