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読書感想文:豊かさの精神病理/大平健

とりあえず「豊かさの精神病理」を読んでいた(2003の話)。

大平健ってこの人の名前になんか覚えがあるんだが、何かどこかで他に読んだろうか…。

キーワードは「モノ語り」、物質というかブランドに拘泥する人々の精神構造というか。

わりと面白かった。

出版年月日が1990年ころだから、バブル真っ盛りだよなあと微妙な感慨も覚えつつ。

ちょっと浅い感もあるが、時勢の流れもあるだろうし、物が溢れすぎる現代の病理でもあるだろう。

人の心は不思議なりけり、まあ追求しすぎない方がいいこともあるだろうと、ちょっと思ったり、モノに拘泥する精神を断罪するわけではないのは逆に良いのかもしれない。

(2003。この数年後にリーマンショックがあったが、この時期は、いくらか景気も良くてバブルの爪痕が癒されてきているみたいな論調の時代だった気がする。その頃にバブルのころの本を読んでいたのだなと今振り返るとそれはそれで感慨深い。)




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