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【詩】夏の抜け殻

そこに


脱ぎ捨てられた

蝉の抜け殻が

置き去られている


今はもう


夏は過ぎた頃合い


あれほど暑かった日差しが嘘のように冷える

誰もが

何かを

蝉の抜け殻のように置き去りにして

いつかここを去る


蝉は何年も土の中にいるが

それを哀れむのは人だけだ


置き去りにしてきた時間もまた今に等しい

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