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朝ドラらんまんで感じた気持ち

ここ何作品も朝ドラは見ています。

「らんまん」は久しぶりに丁寧な脚本、演出でした。
どのシーンも良かったのですが、私が印象に残っているのは、後半の皆がそれぞれの想いを胸に月を見るシーン。
見ていた方は、あのシーンとわかる場面ですが、1人1人が自分の気持ちを台詞無しで月を見上げて表現する場面です。
演技だけで、その人の想いや気持ちがわかる、月を見上げているだけで。
あのシーンは私がらんまんで一番好きなシーンです。
他にもたくさんいいシーンはあったのですが、とても印象に残っています。
そのような細かい登場人物の心情を表すシーンを作るのはとてもお見事でした。
それは随所でも出てきて、この台詞の無いシーンで気持ちを表しているんだなと何度も感じました。
丁寧な演出、それに脚本、さらに無言で表現する役者たち。
その素晴らしさが見事に揃った朝ドラでした。
どの人物も愛されるキャラで、悪い人が出てこなかったのが、朝からイライラする気持ちも無く安心して見られました。
確かに主人公の敵になる人物を出す事も物語としては大事なのでしょうが、それをあえて抑えて、この人は敵になるのだろうか?という人物まで最終的には良い人になる事が良かったです。
史実と最後は内容を変えた事も良かったです。 

私は、ずっと牧野富太郎博士には良い印象が無かったのです。
20歳の頃に牧野富太郎博士について記事を読んだ時に、奥様が病気でも研究のために植物採集に出かけていて、結局死に目には会えず亡くなったあとに奥様の名前を新種の植物につけたと書いてありました。
なので、らんまんもそういう終わり方になるのでは?と最終会前の北海道への植物採集には内心ヒヤヒヤしていました。
しかし史実とは違い、きちんと奥様を見守り
図鑑を完成させ、奥様に新種の植物につけた事を本人に言うシーンがあり、良かったと思いました。
これは「らんまん」の世界と私は受け止めました。

牧野富太郎博士に対して私もその業績を理解し、図録の精密さにも感動し、昔感じてた牧野富太郎博士に対する気持ちも変わりました。
来年の手帳はすでに牧野富太郎博士の、ほぼ日手帳を購入しました。

主演の神木隆之介さんの天真爛漫な主人公、本当に素晴らしかったです。
これからの作品にもとても期待しております。

これまで私が見てきた朝ドラのベスト3以内に入るドラマでした。

素敵な作品をありがとうございました。

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