見出し画像

Voicyイベントで学んだ「コミュニティに必要なもの」

11月12日、Voicy公開収録 「こえの和 Vol.6」に行ってきました。「荒木博行のbook cafe」の荒木博行さんと「アンリのスタートアップ日記」の冨田阿里さんがゲスト。コミュニティマネージャーに必要なことや読んでおきたい本など盛りだくさんの内容で非常に勉強になった夜でした。

書籍要約サービスのフライヤーにてCOOを務め、読書コミュニティ『flier book labo』を運営する荒木博行さん。
起業家と投資家のためのプラットフォームを提供するスマートラウンドにてCOOを務め、B2BのSaaS(クラウドで提供されるソフトウェア)向け勉強会『TheModelAcademia』を運営する冨田阿里さん。

ラグビーが縁で住友商事へ


まずは荒木さんの学生時代の話から。高校から社会人になるまでラグビー漬けの毎日だったそうです。大学を卒業後、住友商事に入社します。その理由が「大学1年の時にキャプテンだった4年生が住商に入ったから」。
OB訪問した際、木材取引を担当していた先輩が携帯電話を使いロシア語で話し始める姿がカッコよかったそうです。
住商入社後、人事部に配属されます。希望は営業でした。ロシア語で木材取引する先輩のイメージしか持っていませんでした。希望はかないませんでしたが、結果的にはよかったようです。住商に在籍した5年のうち最後の2年間は人材育成を担当、この仕事の面白さを知ります。
人材育成のベンチャーに転職しようとした時、書店でたまたま手に取ったのがグロービスの堀義人社長の本です。感動を堀さんと共有したく、感想文をメールで本人に送りました。なんと2時間くらいで返信が来ます。
堀さんからの返信に「(転職先は)まだ決まっていないんでしょ。うち見てからにしたら」。転職先はほぼ決めていましたが、面接へ。
グロービス入社後は法人営業だったのですが、28歳の時に転機が来ます。「講師をやってくれ」と言われたのです。生徒はみんな年上です。最初は尻込みしますが、結局引き受けます。「それが能力開発のいい機会になった。自分の一つの才能に気づいた」
人に教えるんじゃなく、人の良さを引き出す。まさにコーチングですね。「まとめながら作っていくということが醍醐味になった」。そこで得たスキルセットはいまだに役立っているといいます。

コミュニティは三層構造

荒木さん、冨田さんのお二人がコミュニティについて話します。荒木さんはフライヤーで「book labo」を立ち上げました。フライヤーの本の要約サービスにはかなりお客さんがついてきました。「さらなる成長のためには人との接点を増やし熱量を吹き込みたい」。そんな思いからです。
グロービスでオンラインスクールや拠点を立ち上げたので、なんとなく「コミュニティー運営できるんじゃないか」と思っていましたが、まだまだゼロから学んでいる感じだそうです。
荒木さんは「コミュニティは三層構造だ」と話します。

コミュニティは三層構造
・コンテンツホルダー
・コミュニティマネージャー
・オーディエンス

グロービスの場合、教員がコンテンツホルダー、運営者がコミュニティマネージャー、受講者がオーディエンスにあたります。一番大事なのがコミュニティーマネジャーの存在です。この人がどれだけ価値出せるかが勝負です。コンテンツホルダーが先行すると、コンテンツがなくなった時にコミュニティがすぐに希薄化すると説きます。「今回はつまんないなあ。中身がないなあ」と思われたら、崩壊するということです。

コミュニティマネージャーはコミュニティの過去と未来のストーリーを伝え、オーディエンスの共感を生み出す役割が求められます。それがエンゲージメントに繋がるといいます。
実際にコケているサロンやコミュニティをみていると、私もここがうまくいっていないんだなと実感しています。

事務局にエンゲージメントは生まれない


冨田さんは「部署を作ってSaaSのノウハウを勉強するために気が付いたらコミュニティになった」と話します。今ではメンバーがハッシュタグで拡散してくれるし、いい感じだそう。コミュニティ続けたいから2年くらいやっていたそうです。
コミュニティマネージャーに求められる素地とは。「徹底的にストーリーの力。お仕着せでやっていてはダメ」という言葉に力がこもります。当事者としてどんな過去、未来のストーリーに共感を生むかが大事。まずコミュニティマネージャーとエンゲージメントが生まれなければなりません。「イベントでいい人連れてきましたー」では一過性の盛り上がりにしかならないということです。「単なる事務局にはエンゲージメントは生まれない」

アップデートに欠かせないコミュニティ

最後にお二人が紹介していた本はこちらです。

冨田さんが紹介した「クラウド誕生」。セールスフォースを作ったマーク・ベニオフ会長兼CEOの本です。出会ったのが三年前。冨田さんは「ITの会社でお客さんのことをこんなに考えている人がいるんだ」と感動しました。売り切りで物を売るとカスタマーサクセスが難しいといいます。お客さんにモノやサービスを販売した後の、お客さんの成功体験はなかなかつかみにくいですから。
クラウドは常に最新のものをあなたに届ける、常に改善する仕組みです。常にアップデートを宿命づけられています。お客さんとの関係が繋がり続け、改善することありきでサービスを使ってもらいます。冨田さんは「別の見方をしたらお客さんそのものがサービスの開発を手伝ってくれている」。コミュニティを自走させ、ビジネスに活用できている冨田さん。うまく頭の中で整理できているのだなあ、と痛感しました。

他にも素敵なお話がたくさんありました。内容はとてもとても書ききれません。

ぜひVoicyでお二人の放送をお聴きください。あっ、「ながら日経」「ヤング日経」も常にアップデートしていきます。番組のコメント欄やツイッター、イベントでぜひ、みなさんの意見をお聞かせください。よろしくお願いします。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?