僕がイベンターの世界で失敗するまで~芸人時代・コンビ解散~

性格が歪む原因になるようなことはいろいろあるのだが当時コンビを組んでた相方もその原因になることをしていた。

まず許せないのが「ごめんなさい」で済む話を大事(おおごと)にすることである。

例えば遅刻をした時普通ならば謝れば済む話、悪くても食事奢ったりすれば済む話だが、相方は違う。

軽い遅刻でネタ合わせをボイコット、ネタ見せもストライキを起こし来ない。

「なぜそんな嫌がらせをするんだ」と聞くと「遅刻をしたらプロデューサーに仕事干されることもあるんだぞ」などと言う。

一見正論だがごめんで済む話を大事(おおごと)にしてるだけで何も生まない。

互いにマイナス以外の何者でもない

過去に戻れるなら相方に言ってやりたい。

「それ何が面白いの?」

正直ただの器の小さい行動、そこにオモシロは何もない。

芸人なのに面白さを優先していないのである。

説教をしてる自分に悦に入っている、つまりオモシロより説教を優先してるのである

そんな相方に我慢に我慢を重ねていた日々の中、僕がやっていた主催ライブをリニューアルし、「NANDA!?」という名前にして再スタートすることにした。

そのライブの一発目で解散しようと思う出来事が起こった。

当時漫才をしていたのだが、相方がまだネタの始まりでこんなアドリブを入れてきたのだ。

「12月に前身の主催ライブが最終回を迎えた、と思ったらぬけぬけとNANDA!?を始めて、詐欺師が会社潰して新しい詐欺の会社作ったようなもんですね」

お客さんわかるわけもないからウケないし、何より

「それ何が面白いの?」

である。

ライブをしてるとノルマを取る主催を悪のように言う演者は存在する。

芸人からノルマ取って儲けてるかのように言いたいのだが

このNANDA!?の収支は

(収入)芸人12組×参加費一組2000円=24000円

(支出)会場費21000円+ゲスト2組の交通費2000円+スタッフ費1000円=24000円

一円も儲けていないのである。

これで詐欺師呼ばわりは全くピントがずれている。

ただ詐欺師と呼ばれることに慣れてる奴なんていない。ダメージは受ける。

そんな状態でやった相方の作ったネタがウケる訳もなく静寂の中ネタを終えた。

コンビネタが終わり、最後に後輩たちと合同コントをやってライブを終える予定だったがハプニングで少し時間が押していた。

「合同コントをカットしろ」と主催でもないのに偉そうに相方は言ってきた。

自分はかなりこのコントをやりたかったがカットしないと説教されそうだし押していたのを見てカットすることを伝えたら、後輩が「やりましょうよ、せっかく練習したのに、やらないなんてもったいないです」と説得してきた。

俺もやりたくもないつまらないコンビネタやっててこのままじゃ終われないとこもあったのでやることにした。

芸人として説教よりもオモシロを優先することにした。

後輩芸人もオモシロを優先してくれた。

そしてその合同コントの前にゲストで呼んだ芸人さんの僕いじりもかなり面白かった。

「たかちゃんって変な奴なのに変な奴呼べばいいと思ってるんですよ、それなのにMCはしっかりしとかなあかん思ってしっかりした漫才師を連れてくる計算が腹立ちますわ」

ライブも終盤でフリもしっかり効いている、なので笑いが取れる。

説教よりもオモシロを優先する素晴らしき姿だ。

そして合同コントをやった。かなり楽しくやれてエンディングになった。

ライブ終わりに相方は「2時間46分、長えよ、どう考えても合同コントをカットだろ」と言ってきた。

オモシロよりも説教を優先していた。

ただライブの仲間は誰一人文句言わなかったしお客さんからのクレームなんてなかった。

みんな説教よりもオモシロを優先していたのだ。

「どう考えても」がすごく空しく響いていた。

そして僕はコンビを解散した。

オモシロより説教を優先する人とはやれないので。

そしてピン芸人になって一週間後ライブにエントリーし、ピンネタをやると前より笑いが取れた。

本当に楽しかった。

そして何よりオモシロを優先する先輩が褒めてくれて嬉しかった。

芸人はオモシロが最優先である。

しかしその後僕が最優先したものはオモシロではなかった。

そして芸人生活を失うことになるのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?