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不思議なミステリー「変な家」

雨穴著、「変な家」を読んだ。
2作目の「変な絵」を先に読んでしまったけど、やっと1作目も読めた。


もしや安楽椅子探偵?!

安楽椅子探偵とは、、自分であちこち調査することなく、提供された情報のみを元に事件を推理するタイプのミステリー。
椅子に座ったまま事件を解決しちゃうぜ、的な主人公ね。

なぜかこの作品を読んで、もしや安楽椅子探偵?と思った。
素人考えだけど、この作品で主人公はさほど危険な目には遭わない。
自分で出かけて軽く物件調査はするけれど、基本的には情報提供者からの情報を元に、間取りを見ながら推理していく。
その情報だけで、よく推測できるね!と拍手喝さいの展開なのよ。
主人公の良きアドバイザーもいるし、情報提供者も実は事件の中心人物と関わりのある人だから、単なる噂を考察しているわけではないんだけどね。

私の中の安楽椅子探偵の定義も曖昧だし全然違うのかもしれないけど、まあそんな印象を受けた。
実はこれまで安楽椅子探偵タイプの作品を読んだことがほとんどないのよねー。
この作品もちょっと不思議な感じがしたというか、目新しい感じがしたのでもしや?と思っただけかも。
使ってみたかった言葉。笑

この作品がめちゃくちゃ読みやすい理由

「変な家」はものすごく読みやすかった。
その理由は会話形式にあると思う。
会話をすることで推理が展開していくので、とにかく読みやすくてサクサクいける。
情報戦がメインだから、主人公が物理的に事件に巻き込まれることはない。派手なアクションとか危機一髪のシーンがないのよ。
だからこそ、会話文にして流れを良くすることでテンポ良く読み進められたのかなと思った。

これまた勘違いだったらウケるけど、こうやって深読みするのも読書の楽しみ方のひとつでしょう。
そんなに厚くはないとはいえ単行本なのに1時間半くらいで読めたからびっくりしてさ…。
あ、実は1章のほとんどはかつて読んだことがあったので、読み飛ばしたのはある。そのせいか。
でも体感的にもサクサク読めたから楽しかったな。
じっくり時間をかけて読むのもいいけど、そういう作品と交互に読めるといいよね。

個人的には、、2作目の「変な絵」の方が好きかな。
「変な絵」では主要な人物が増えて、人間関係とか時系列とか複雑になるし、危険もいっぱい。
こっちの方がさらに人間が怖く感じる場面が多かった。
でも人にすすめるなら「変な家」
話題にもなっているし、雨穴さんのYouTubeからも入れるからおすすめしやすい。
今でも書店で平積みにされてるから手に取りやすいしね。
ちなみに「変な家」は漫画化されていて(ちょっと読んだ)、映画化も決定している。人気だねー。

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