見出し画像

変化の波と編集の力「バチェラー5」の感想

見て満足したのですっかり忘れていてが、バチェラー・ジャパンのシーズン5を観たので感想をメモ。
やっぱり配信で一気見できるのは嬉しいな。


バチェラーにも変化が求められる

今回のバチェラーは、以前バチェロレッテで最後の二人まで残った方で、バチェラーを見てきた人たちにとっては目新しさはなかった。
それに前回出演した時の様子から、「良い人そうだけど、バチェラーって感じじゃないんだよなあ」と思う人が多かったと思う。
私も同じく。。
バチェラーといえば、”リッチでイケメンで自信に溢れる独身男性”というイメージ。だってそうでないと、いろんな女性がバチェラーとの結婚に意欲的になれないやん。
ちなみにバチェロレッテは男女がひっくり返ったバージョン。
時代遅れな価値観にも見えるけど、どの時代でもこういう価値観を持つ人もいるだろうし理解できる。
たとえ自分とは違う価値観だとしても、エンタメとして見る分にはあり。
バチェラーみたいな人と会う機会は少ないし、たくさんの女性たちの恋愛・婚活に励む様子を見るのもおもしろい。

ただ今回はこれまでのバチェラーと様子が違った。
違うと思った点は大きく2つ。

1)バチェラーのステイタス

まず、バチェラーが”リッチでイケメンで自信に溢れる独身男性”に当てはまらない。
元バスケットボール選手で、起業したばかりらしい。
これから事業がうまくいくのか失敗するのか分からなく、現時点でリッチとは言いにくい。
そしてステイタスに紐づく部分も大きいと思うが、性格や考え方も自分に自信があるようなタイプには見えなかった。
バチェラーは鼻につくくらい、”自分が世界の主人公だ”感が欲しいのだが、今回のバチェラーにはなかったなあ。
自信がある部分もあれば挫折の経験もあって、シャイで優しくて、、というみんなの友達にいそうなタイプだった。

2)女性たちのスタンス

その結果、、なのかもしれないが、一番驚いたのが女性たちの動きや反応である。
回が進むにつれてバチェラーを巡って女性同士で小競り合いをしたり抜け駆けしたり、というのも番組の見どころなのだろうけど、、今回はなかった。
というのも、さほど”バチェラー好き好き”みたいな人がいなかったのよ。
バチェラーよりも女性同士の一体感を重視しているようにも見えて、私は何を見させられているんだろうか、、という気分になることも(そこは全然期待していなったので…)。
個人的には女性同士のいざこざは見たくないので問題ないけれど、せめてバチェラーには最優先で真摯に向かってほしいと思うのだが、これは求めすぎなのか。
バチェラーへの気持ちが全然高まっていない女性もけっこういて、ただの贅沢旅行をしているようだったなあ。
ちなみに今回の参加者はバチェラーがどの人か分かった状態で参加したらしい。
だったらもっと気持ちを高めてきてほしかったとも思ったり。。

そんな感じでこれまでとはだいぶ毛色の違うシーズンだった。。
当初のイメージであった”リッチな男性を巡っての女性たちの熾烈な争い”から変化が必要になってきたのかもしれない。
たしかに毎回女性同士で不毛な喧嘩をするのもおかしいし、全員がバチェラーのこと好きになるわけないでしょ?と思ったりもするけど、それも含めてのエンタメだと理解している。
今回は、人数の合わない大型お見合い番組という感じで、全体的に平和だったな。
女性からも”バチェラーを好きになれるかどうか分からない”、”もっと好きにさせてほしい”、というセリフがあって、、
そのスタンスでいいなら私も参加したいよ。笑
メキシコ、すごく綺麗だったのよ。

どんな物語になるかは編集次第

今回のバチェラーは予告などでも、「バチェラー自身の成長の物語」とか「シスターフッド」とか、これまでにないキーワードが出ていたけど、たしかにそういう風に見えた。(シスターフッドはちょっと違うような気もするが…)
でもそれはそういう風に編集しているからであり、今回のバチェラーではその物語に編集した方が見せ場があると判断したんだろうなと。
すでにバチェラーはシーズン5、バチェロレッテもシーズン2まであって、もう王道の展開にしても飽きられるのかもしれない。
これまでには、最後に選んだ人をキャンセルして2番手の人と結婚したバチェラーもいるし、誰も選ばないという強行手段を取ったバチェロレッテもいた。
これらを越えるインパクトを通常の運営の中で実現するのは難しい。。

そこで路線を変えて、これまでとは違う”伸びしろのあるバチェラー”、これまでとは違う”女性同士の絆”、みたいな部分に焦点を当てたのかなと。
過去のバチェラーでは女性同士で喧嘩する場面もあったけど、仲の良い人同士もいただろうし、あんな非日常を一緒に経験したら連帯感が生まれてもおかしくはない。
過去シリーズでも、そういう面を際立たせようと思えばできたと思う。
でもそれをするかどうかは編集次第。
あれもこれも注目する点が分散すると集中できないから、全体を通してのテーマと、1回ごとに焦点となる問題を分かりやすく見せてくれるのはありがたいと思う。その方が見やすいし。
でも逆に、同じ行動を取っても編集次第で良くも見えるし悪くも見えるし、なかったことにもできる。
やっぱり編集の力が圧倒的だと感じた。
編集なしの素材動画を見てもおもしろくないだろうしね。

最近(?)いろんな恋愛リアリティー番組が生まれている気がする。ブームなのかな。
その中だとバチェラーが一番有名だし知名度も高いよね。
個人名を出してあれこれ言いたくなることもあるけれど、なんとなく自分はしないでおこうと思っている。リアルな友人とのおしゃべりにとどめておく。
それで今回はこんな考察ぶった内容になってしまったのだが、こういうのも含めてあれこれと言いたくなる番組ってすごいよね。
さらに全シーズン見ているだけあって、自然と詳しくなっている自分にびっくり。。
ただやっぱりシーズン5ともなると見慣れてきて衝撃度も減るし、、マンネリ感が出てきたな。
番組だけじゃなくサービスや商品もそうだけど、長く運営していくのは大変だよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?