地味に不便なところもある、国際カードブランドのデビットカード・プリペイドカード

僕は長年、スルガ銀行やジャパンネット銀行のVISAデビットカードを使っている。何年か前にソフトバンクと契約してからはソフトバンクカードを、コストコがアメリカンエキスプレスの取り扱いをやめてマスターカードを扱うようになってからはWebMoneyプリペイドカードをそれぞれ持ち始めた。

VISAに限らず、国際的なクレジットカードのブランドを関したデビットカードは、銀行口座と結びついた即時引き落としタイプのカードで、クレジットカード決済のインフラを利用し、使ったその場で引き落とされるものである。デビットカードとある以上、銀行口座が必ず必要なことから大抵はキャッシュカードにデビット機能を付加した形で発行されている。
プリペイドカードの方もデビットカード同様使ったその場で引き落とされるが、銀行口座を持つ必要がなく、現金をチャージするだけですぐに使える。WebMoneyプリペイドカードのように単独で出している場合と、ソフトバンクカードのように携帯キャリアのユーザーしか使えない場合がある。後者の場合は携帯料金と合算で支払われるパターンもあることから、クレジットカードと同じ扱いをされることもある。

しかし、常に即時引き落としがされるわけではなく、店舗によっては即時引き落としがされずに後日引き落としになること。それに気づかずに残高をカラにしてしまうと引き落としができないということで、入金されるまで確実にカードの使用を止められる。悪質な場合だとカードが今後使用できなくなることもある。これがデビットカードやプリペイドカードのデメリットとされる部分で、以前に東京スター銀行が発行していたマスターデビットカードが廃止された原因になっている。このことから高速道路の通行料には利用不可だし、ニコニコ動画のプレミアム会員や公共料金などの月額料金にも使用不可のところが多い。利用しているサイト側もデビットカードやプリペイドカードの番号をはじくケースがある。ガソリンスタンドは最近までジャパンネット銀行以外は使えなかったものの、一度停止していたスルガ銀行などでも最近では使えるようになったところが出てきた。ただしプリペイドカードでは全く使えない。
僕の使っているカードについて言えば、ソフトバンクカードはiDに登録できるものの自販機での利用ができない。唯一使えるのはコカコーラの「Coke on Pay」に対応した自販機だけで、ソフトバンクカードを「Coke on Pay」に登録すれば可能だ。しかし他社が追随していないので、コンビニが近くにない場所で例えば「モンスターエナジーを飲みたい!」といった場面では全く使い物にならない(モバイルSuicaにチャージしてそれで買うことはできる)。WebMoneyプリペイドカードはコストコの店舗内の商品を買うのには使えるものの、フードコートは現金払いだし、ガソリンスタンドではクレジットカードしか使えない。

基本的にクレジットカードの決済システムで即時引き落としができて便利な一方で何かと制限が多いなど地味に不便なデビットカードやプリペイドカード。僕としてはクレジットカード並みにどこでも使えたほうが便利だと思う。ただ、遅延引き落としの解消や踏み倒しなどの予防策については時間がかかるだろう。現状のままで一層便利になるには、やはり使う側のモラル次第ということなんだろうか。


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