見出し画像

産後のためだけにキャリアコンサルティングを学んでわかったこと

こんにちは、高松奈央です。

産後ケアを求めて出発したはずの私ですが、広い産後ケアを求めて国家資格といっても母子保健関係の資格ではなくキャリアコンサルタントに行き着いてしまいました。私は一見関係ないような資格の取得に行き着いてしまい、私の産後ケアの旅もずいぶん遠い所に来てしまいました。
大分遠回りに見えるこの道も、本人はこの道がいいと決めているので、今はそれでいいことにしましょう。すぐに多くの産後のお母さんへ届けたい気持ちもありますが、もう少し勉強させてください。というのがわたしの現在地です。

今回はキャリアコンサルタントの学びを進める中で、わたしがキャリアコンサルティングの考え方の中で、産前産後ケアの分野で最も大切にしていきたいことについて紹介します。

なぜ産前産後ケアにキャリアコンサルティングなのか① 答えはお母さんの中にある

キャリアコンサルティングで大切にされていることのひとつに、困った時や迷った時の対応策の答えはその人の中にあるという考え方です。この考え方は人は本来、成長や自律、独立に向かう実現傾向という力を持っているという認識を根底に持っているところから来ています。キャリアコンサルティングではそれを対話によってひきだすことで、目の前にある問題や迷いに対してその人が選んだ方法で解決・改善を進めていきます。
産前産後では、育児などで困ったことがあっても、育児書には解決方法が載っておらず、経験者や専門家に相談しても自分には当てはまらず苦労したというケースがよくあります。
これは答えを外部である育児書や他者に求めている部分があるからです。困ったことが起こるまでのお母さんと赤ちゃんの中にある経緯や独自の事象にスポットライトが当てられないので、有効な解決策を見つけきれないのです。
このとき、キャリアコンサルティングの領域でのアプローチでは当事者の状況や育児をするお母さんの思いを聴くことからはじめ、お母さんのなかにある解決の糸口を一緒に探していきます。もちろん、知識として育児書の内容や経験者や専門家の意見を取り入れることは大切ですが、お母さんが持ち合わせている解決方法や解決に向かうプロセスを無視しては、お母さんと赤ちゃんの生きる力を充分に引き出すことができないと考えています。
キャリアコンサルティングを学ぶ中で、相談者のなかに中にある答えと実現傾向を信じたコンサルティングで相談者の方が問題に感じていたことを解決していく様子を何度も目の当たりにしてきました。その度にキャリアコンサルティングのダイナミックさとプロセスの大切さを体感してきました。

ぜひ産前産後のお母さんにもキャリアコンサルティングでお母さんの生きる力を強くしていってほしい、そう願う思いが強くなりました。

なぜ産前産後ケアにキャリアコンサルティングなのか② 出産も立派なキャリア

キャリアコンサルティングでは、相談者のそれまでの経験から気づいたこと、学んだことを次の経験に結びつけるためのものとして大切に扱います。人は経験から得た学びや気づきをその次の経験に活かすことで成長するという認識を持っているからです。なかでも、大きな学びや気づきを得た経験は人生の転機としてその後のキャリアを築く観点でも重要視されます。もちろん、出産もお母さんの人生にとっては大きな経験で、人生の転機になりうる経験です。転機は必ずしもいい経験だけではありません。そうではない出来事からも人は学び、次の経験へと結びつけていきます。
一つの出来事には、いい面とそうではない面が同じだけ存在します。これは物事に対しての捉え方で大きく変わります。キャリアコンサルティングではこの捉え方についても焦点をあてて進めていきます。
しかし、出産は痛いという常識や経験談が先行してしまい、出産はとにかく痛いという、よくないとされる部分だけがお母さんの意識に植え付けられてはいないでしょうか。確かに痛いですよ。
一つの出来事にはよくない部分があったとしても同じだけいい部分があります。そこを見落としてはいないでしょうか。
出産がもたらしてくれたよい部分があったとしたらどんなことでしょうか。
経験のある方は自分に問い直してみてください。
これからの方は想像してみてください。

「出産は痛い」だけではもったいない。出産はいいこともそうではないところも含めて、お母さんにとって立派な経験すなわちキャリアになるはずです。
痛いからいいと言っているわけでも、痛さを美化するつもりもありませんが、痛いという一見マイナスと捉えがちな感覚の裏にも様々なものが隠されています。その隠されたものこそが、その後の人生に活きることだってあります。

さいごに

わたしはお母さんがいいと捉える経験はもちろん、そうではないと捉えている経験だってお母さんの人生を伸ばす種と考えています。大切に拾い上げて育てていくようにしたい。お母さんの産前産後の過程やプロセスを大切に扱うことがその後のお母さんの人生に繋がります。
出産についてスポットを当てすぎてしまいましたが、産後だって同じ。この考え方に立ったとすれば産後の大変な時に助けるという産後ケアだけがいい方法だとは思えません。その時は良かったとしても、やり方によってはお母さんの主体性が置き去りにされる場合だってあるかもしれない。やり方は目的によって変わる。
わたしの目的はお母さんの人生に活きる産後ケアをすること


産前産後のお母さんにもキャリアコンサルティングが持つ深さと温かさでお母さんの未来を応援したい。
お母さんの人生という長い時間軸の視点に立ってできる産後ケアを、キャリアコンサルティングの観点から求めていきたい。ここに改めて決意を表明しておきます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?