低投票率を解決するために、やるべきこと 【投票率8割を超えるスウェーデンで見たもの】
私は、若者と政治参加を専門に、全国7万人以上の子どもたちに主権者教育を実施してきました。昨年、群馬県と一緒に、主権者教育を県内の高校を対象に行い、18歳の投票率が8%ほどあがりました。そんな中で私が感じる低投票率の解決策について書きたいと思います。
昨日は、TBSの報道特集で、笑下村塾の群馬の主権者教育を取り上げていただき、私もスウェーデンなどの取材動画などを提供し、他国の若者の政治参加についてお話してきました。
これまで選挙前の取材=投票率向上が多かったのですが、北欧の例や主権者教育の現場から、社会を変えることや、どう政治参画するかまで取り上げてもらえ良かったです。
社会を変える方法は多様にあり、選挙はそのうちの1つの手段であるということを伝えることが大事だと私は思っています。イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデンなどで街頭インタビューした際に、「なぜ選挙に行くんですか?」と聞いた際に、「それは社会を変えられる簡単な方法だから」と答える人が多かったんです。それ以外にも方法はあるけど、選挙は、すぐにできて簡単だからだと。
でも、そもそも変えたいと思う社会課題がなかったり、変えられるという実感がなければ、選挙や政治への距離はできたままです。
自分の街や暮らし、生活に対する不満があり、変えたい社会課題はあるけど、それが政治とは関係ないと思っている子どもたちが多いです。だから、授業では、社会を変えたいことを宣言してもらうワークをしています。
例えば、こんな宣言が高校生たちから出てきました。「私が変えたいのは、黒染め指導です。地毛の否定はアイデンティティの否定だからです。
「高校の授業料の無償化と塾のお金の補助をしてほしいです。母親が僕のためにずっと働いているからです。」
群馬県では、集めた高校生の声を知事に届け、政策に反映できないか検討される予定です。
授業で変えたい課題を聞き、社会を変える方法も伝えています。このような主権者教育を全国に広めたいです。
若者の投票率8割を超えるスウェーデンの高校で取材した際に聞いた話です。
https://www.shoukasonjuku.com/post/202304
「学校のルールを変えたことがあるか?」と質問したところ、「私達の学校では食堂が無いので、昼食用のプリペイドカードを使用する制度があるのですが、生徒会によって昼食に使えるお金を増やすことができた」と話してくれました。
スウェーデンでは学校の中で「対話によって社会を変えることができる」という実感を持つことができ、民主主義を学ぶことができるのです。このように学校の中で民主主義を体験できることこそ、スウェーデンの若者の投票率が8割を超える理由の1つなのだと思います。
校則など、どんな小さなことでもいい。高校生でも社会を変えられる。変える経験をすることで自信につながり、署名・選挙・立候補・投書など政治参加するようになると考えています。授業では、社会を変える方法と、どんな変えたいことがあるのか引き出すことをしています。
#報道特集 の膳場キャスターの話が嬉しかったです。「授業で集めた声は、群馬県知事に届けられる。提案内容によっては高校生の声が政策に反映される。こういう成功体験を積み上げれば、10年あれば政治の意識は変えられるとたかまつさんは話す。現場で高校生の反応を見て主権者教育のやり方次第では大いにあると感じました」
社会問題や政治を自分ごと化して行動するようになる子どもたちを増やすことが私たち笑下村塾のビジョンです。政治的な問題だからとスポンサーがつきにくかったり、資金集めに正直苦慮しています。ぜひご支援いただきたいです。マンスリーサポーターの人が現在、40名ほどいます。ぜひ安定的な活動をするために、ご支援お願いします。
社会問題や政治を自分ごと化して行動するようになる子どもたちを増やすことが私たち笑下村塾のビジョンです。ぜひご支援いただきたいです。
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選挙の時だけではなく、私たちには社会を変える力があること、社会に対してどのような不満があるのか子どもたちに寄り添い聞くことが、結果として投票率が上がると思います。そのような主権者教育を広めていきたいです。
私の専門は若者の政治参加なので今後も頑張ります。応援お願いします。
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