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【マネーゲームに勝利?なの??】 感想:『敗者のゲーム (第6版)』 チャールズ・エリス

『収支をよく計算し、その支払い計画に対して、貯蓄の運用によって十分な資産を確保することができたなら、まさしく”マネーゲーム”に勝ったことになる。』

感想
本書はいかにインデックスファンドへの投資が優れ、アクティブファンドや個人投資家が勝てないかを具体的に解説しています。特に長期投資になればなるほどファンドマネジャーは市場平均に勝つ可能性が下がってくることが指摘されています。
個人の資産運用は数十年にも及ぶ超長期運用となります。いかに一時の利益が出たとしても長期間になればなるほど平均に収束していきますから、インデックスファンドへの投資は、その低い手数料も考慮すると非常に合理的です。
また、一時的に儲けが出たからといって、保守的な運用に移行しすぎるとインフレの影響を大きく受けることを指摘しています。インフレについてはこれまであまり考慮していませんでしたが、確かに額面上はお金は減らなくても、インフレによってお金の価値が減っていくことには十分注意しなければなりませんね。
本書では各資産のインフレ調整後の超長期にわたる年間収益率として、「株式は4.5%, 債券は1.5%」と示しています。これは資産運用のシミュレーションに役立つ数字です。

この本を読んで実践したこと、したいことなど
やはり資産運用の第一歩は収支の計算です。私はライフプランシミュレーションを度々行ってきましたが、大きな問題はなさそうでした。となると、本書で言うところの「マネーゲームに勝ったことになる」のかもしれません。私の中では全然そういう印象はありませんでしたが。。もっとマネーゲームの勝者といったら、湯水の如くお金を使って、というイメージですからねぇ。
いずれにせよ、マネーゲームへの勝利後は何かに集中投資、過大な寄付や贈与などでその勝利を危険に晒していけないと説いています。また、さらに大勝を狙って勝負に出てはならない、と釘を刺しています。「敗者になるリスクは考えるに値しない」、と。
もしもマネーゲームに勝っているんだとすれば、これまでの自身の株式投資の姿勢を考えないといけません。幸いにも致命傷を負うことはありませんでしたが、リスクをとりすぎていました。そうではなくて、堅実に負けないゲームを続けるべきのようです。
これまで継続してきた個別株式投資ですが、いったんここで終了することになります。そして徐々に人生とは?仕事とは?ということを考え始めました。本書はそのターニングポイントです。

本書を読み始めた時点での投資実績 ()内は前回記事との比較
-224,487円 (±0円)
取引はありませんでした。


基本情報
リンク:敗者のゲーム (第6版)
購入場所:図書館
読み始めた日:2023年12月12日
備考:現在第8版まで出版されています

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