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【頑張ることは無駄なの?】 感想:『行動科学と投資』 ニエル・クロスビー

『その労力がパフォーマンスを下げる』
『浅い知識しかないと人は傲慢で浅はかになるが、たくさんの知識があれば正しく修正され、自分自身を低く、謙虚にみることができる』

感想
多くの研究データを示しつつ、人間がとくに株式投資においては特に意識をしなければ、どんどん悪い方向へ進みがちだよ、ということを示唆している良著です。
ひとつめの引用はサブタイトルからです。株式投資で利益を得ようと様々努力しますが、却って投資のパフォーマンスを下げることを、いきなり表紙から指摘しています。振り返るとその通りだなと思うこともしばしば、もう読まなくても十分な指摘かもしれませんね笑
個別株式投資においては、確証バイアス(一度何かを決めると、それが正しかった理由を探し始める)、保守主義(持っていないものは、やっていないことよりも、自分の持っているものややったことに高い評価をする)、さらにサンクコスト(がんばったんだからきっとうまくいく)まで乗っかってくると最早手に負えません。その上に、初心者のくせになぜか儲かるはずだという傲慢さまで持ち合わせていたら、その結果は火を見るより明らかです。
本書はパッシブ運用とアクティブ運用を比較して、前者の優位性を指摘しています。通常ならそれでパッシブ運用を勧めるかと思いきや、そのリスクについても言及しているのは、これまでの書籍ではみられなかった新しい観点です。代わりにバリュー株投資を推奨しています。

この本を読んで実践したこと、したいことなど
これまでせっせと銘柄を選び、チャートと睨めっこをし、短期での売買を繰り返していましたが大いに反省しました。投資そのものへの向き合い方を考えないといけません。

本書を読み始めた時点での投資実績 ()内は前回記事との比較
-193,687円 (±0円)
取引はありませんでした。

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基本情報
リンク:行動科学と投資
購入場所:図書館
読み始めた日:2023年11月24日
備考:読書ノート5冊目終了

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