ロマンス

お久しぶりのノート。基本的に「衣食住+楽器+運動」以外は、なかなか続かないのでこうなるとは思って居ましたが、何ヶ月ぶりでしょうか。ご無沙汰です!

現在、日本に一時帰国中そして絶賛自宅待機中にて、コンサートの用意に勤しんでおります。日々練習。日々筋トレ。大の注射嫌いが頑張ってワクチン接種して帰国したのに、何処を見ても壁の毎日です。友人から「幽閉なんて早々ないから、ラピュタ&カリオストロの城ごっこをするべき!」と揶揄われておりますが、ムスカのような目で返信するのみ。

Romance表 Mのコピー

さて、7月25日の公演は、前回大好評だったピアニストの西山英里さんとのDuoコンサート。プログラム決めの時点で「断トツでフォーレがやりたい!」とピアノの難易度がトリプルXなフォーレのソナタを指名した英里ちゃん。そういう所は桐朋で共に学んでいた頃から変わらない。好きなものへの熱量は高いのに、飄々とカニ歩きをしながら生きる彼女。

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フォーレのヴァイオリンソナタは聴くたびに「ここには幸せしかない」と聴く度に胸を打たれ、アナリーゼ課題に出れば「君の私見は良い。この作品をどれだけの愛しているかは分かった。でもアナリーゼとしては客観視が足りない。B判定。」を頂いた思い出の作品。

そのフォーレのソナタを軸に、2公演でこんなセットリストになりました。プログラムの楽曲解説をネットに掲載するのは稀なのですが、今回は配信予定もあるので、是非合わせてご一読&御視聴頂けたら幸いです!トークを考えてワンポイントのみの解説です。(ツイキャスプレミアム配信については追ってinfoを出します!)

1部
ドビュッシー:小舟にて
ドビュッシー:レントより遅く
メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14
ピアソラ:ストリートタンゴ
リスト:忘れられたロマンス
フォーレ:ヴァイオリンソナタ第1番 op.13

2部
ドビュッシー:小舟にて
ラフマニノフ:ヴォカリーズ 6'30
シャミナード:コンチェルティーノ op.107
ピアソラ:ストリートタンゴ
リスト:忘れられたロマンス
フォーレ:ヴァイオリンソナタ第1番 op.13

◇C.ドビュッシー/小舟にて  
4手ピアノの為に作曲された「小組曲」の中の一曲。ドビュッシーが多くのインスピレーションを得た、ヴェルレーヌの詩集『艶なる宴』の中に同タイトルの詩がある。星の光と水、そして風を感じるような流麗な作品。

◇C.ドビュッシー/レントより遅く      1st stage
中期後半のピアノソロ作品。この思わせぶりなタイトルは、ダンスのジャンルValse lenteを表し、テンポ表記には「自由に柔軟に繊細に」と、ドビュッシーのシニカルな一面が垣間見える。繊細なダンスの掛け合いが繰り広げられ、2人の心の揺れを抽象的に表現した妖艶なワルツ。

◇F.メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14 (1st stage)
若きメンデルスゾーンが、パリで出会った初恋の女性のために書いたピアノ作品《ホ短調のエチュード》に、導入部を書き加えたものがこの《ロンド・カプリチョーソ》である。リートのように朗々を歌い上げる導入部と、恋心の駆け引きを見るようなロンドで構築されいている。

◇F.リスト:忘れられたロマンス S.527
痛みを伴った懐古的なロマンス。ピアノ曲として既に出版されていた自らの作品に、リストが手を入れ直し、ヴィオラとピアノの為の作品として新たに出版された。リストの作品に多く見られる衝動、そして衝撃から生み出されるドラマではなく、内に秘めた思いをシンプルな和声によって、高みに導いた逸品。

◇A.ピアソラ:ストリートタンゴ 1987 
ジャズ要素、不協和音を使用して、新たなタンゴへの道を切り開いたピアソラ。本作品も多様なテクスチャー、即興的な性質を備え活気に満ちた魅力的な作品となっている。

◇S.ラフマニノフ:ヴォカリーズ op.34 No.14  (2nd stage)
ヨーロッパで広まった「象徴主義」により、歌詞にとらわれない表現を求め、母音のみで歌う「ヴォカリーズ」が次第に広がった。ラフマニノフは1915年に14の歌曲(他13曲は歌詞有)の終曲として、この「ヴォカリーズ」を作曲した。

◇C.シャミナード:コンチェルティーノ Op.107  (2nd stage)
サロン音楽の代表とも言えるその洗練された作風から、演奏される機会の多い女流作曲家の1人。本作品は、1902年のパリ音楽院の試験課題曲として作曲され、フルートの代表的なレパートリーとなっている。甘美なテーマと、躍動的な中間部の対比、そしてカデンツァの自由さとバランスの良い秀作。

◇G.フォーレ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 イ長調 op.13
瑞々しさと溢れる高揚感、希望そして憂い。その全てが純粋な言葉で紡がれた傑作。古典的かつ自由さを併せ持つフォーレ特有のハーモニーと、玉虫色のヴェールを纏ったメロディ。そこには四季も見える。交友が深かったプルーストは、この作品を聴きながら「失われた時を求めて」を書いたのかもしれない。
第一楽章 Allegro molto アレグロ・モルト
第二楽章 Andante アンダンテ
第三楽章 Allegro vivo アレグロ・ヴィヴォ
第三楽章 Allegro quasi presto アレグロ・クアジ・プレスト

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2021プログラムA4 表 flat

プログラムA4 2021 中 flat

今井貴子フルート & 西山英里 ピアノ
Duo Concert ¨ROMANCE¨

2021年7月25日(日)
第1部:開場11時 開演11時30分
第2部:開場14時 開演 14時30分
(各60分公演)

会場:ギャラリースクエア https://gallerysquare.jp/
東京都世田谷区成城2-17-14 小田急線成城学園前駅南口徒歩5分

入場料:全席自由/一般3500円・学生2500円・ペア券6000円(当日各500円増)
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