見出し画像

【273】昨日買った本

こんにちは、

一昨日から鼻水が止まらなくて、なかなか寝付くことができません。水の飲み過ぎですぐトイレに行きたくなるし、早く鼻水止まって欲しくて仕方ありません。

さて、昨日、茨木のり子の詩集を買いました。もともと欲しかった本だったわけではなく、思いつきで。

鼻水を垂らしながら、読んでいたわけですが、茨木のり子さんの書く詩は、難しいけど、なんか男気があってかっこいいなといつも思うんですよね。何回読んでも難しくてやっぱり理解できない詩たくさんありますけどもね。

ちょっと気に入った詩があったので、noteに残しておきます。

『もっと強く』

もっと強く願っていいのだ
わたしたちは明石の鯛がたべたいと

もっと強く願っていいのだ
わたしたちは幾種類ものジャムが
いつも食卓にあるようにと

もっと強く願っていいのだ
わたしたちは朝日の射すあかるい台所が
ほしいと

すりきれた靴はあっさりとすて
キュッと鳴る新しい靴の感触を
もっとしばしば味いたいと

秋 旅に出たひとがあれば
ウィンクで送ってやればいいのだ

なぜだろう
萎縮することが生活なのだと
おもいこんでしまった村と町
家々のひさしは上目づかいのまぶた

おーい 小さな時計屋さん
猫脊をのばし あなたは叫んでいいのだ
今年もついに土用の鰻と会わなかったと

おーい 小さな釣道具屋さん
あなたは叫んでいいのだ
俺はまだ伊勢の海もみていないと

女がほしければ奪うのもいいのだ
男がほしければ奪うのもいいのだ

ああ わたしたちが
もっともっと貪婪(どんらん)にならないかぎり
なにごとも始りはしないのだ

『茨木のりこ詩集』より

自分の思っていることって、年を重ねれば重ねるほど、これこの場で言っていいのかな?と立ち止まって、周りを気にして、フィルターをかける瞬間が増えるような気がしていて。だから最初は、この詩いいな!と思ったんです。

でも、この詩ができた頃って、戦後で自分の気持ちを言いたくても言えないし、わがままだとかはしたないって言われていたんだろうなと想像していると、また違った思いになってきました。もっともっと貪婪になったおかげで、戦後の日本は立ち上がれたのかな?そういうメッセージだったのかな?とか考えたりもしました。

自分の思っていることをもっと大事に強く思って、たくましく生きていきたいです。

まずは、鼻水よ早く止まってくれ!!!!と強く願い、元気であることを強く思って見ようと思います。

今日はここまで!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?