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ダークスターにトライスター、ここでしか見られない飛行機が目白押し!エドワーズ空軍基地エアショー2022 2日目

ついに青空の下で、そしてエドワーズ空軍基地ならではの機体が飛び交うエアショーを堪能した1日目。しっかり楽しみつつ、混雑度合いやスケジュールを確認したところで、そのまま2日目になだれ込みます!

初日はややノンビリ出発したら基地内で少し渋滞にハマり、フライトスタートの11時以前に始まるというハプニングもあったから、2日目は気合いを入れて8時過ぎに宿を出発。

エドワーズに向かう途中、モハベ空港の片隅に見えた面白いもの。

エンジンを6基搭載、2つの胴体の間にロケットをぶら下げて、空中から発射する「ストラトローンチ」。世界最大の航空機です。

普段はここにいるんだね。



道草しつつも、9時前にはゲート到着。

最速の到着ではないものの、昨日よりも格段に空いていて、9時過ぎにはスクールバスで入場完了。1時間ぐらい早く出たら、2時間以上早く入場できたという感じ。

昨日よりも多少ショーセンターに近い、有料エリアのすぐ脇に陣取って、「いつでもかかってきたまえ!」と準備万端!

が、会場アナウンスでは「11時の開会式とオープニングフライトまで、しばらく待っててね~」とか言ってる。

昨日のフライングフライトはなんだったんだよ!?w

折りたたみイスで場所取りをする文化はどうやらアメリカにもあるらしく、中にはCanonの白レンズ(1本10万は下らない、Lレンズと呼ばれる高級ライン)が付いた一眼まで放置してってる人も。アメリカなのにすごいなw

というわけで、僕もイスを設置して、昨日はあまり見なかった地上展示の見物に。


今回いちばん注目を集めていたのが、映画「トップガン・マーベリック」の冒頭で登場した、マッハ10を目指す架空機「ダークスター」。

言ってしまえば映画用のデカい小道具、ハリボテなんだけど…。

バックにはSR-71ですよ奥さん

なんと、スカンクワークスが制作したらしいw

米軍初のジェット戦闘機を開発するために立ち上げられ、以降も各種ステルス機やSR-71など秘密のヒコーキたちを数多く手掛けてきたところ。

仮に、ダークスターを本当に開発するとなれば間違いなく声がかかるところなわけで、そこに小道具を作らせるハリウッドの力すげーなとw

そんなわけで、トップガンのブースも出ていて、ヘルメットかぶってグリーンバックで合成写真を撮影すると、ノベルティをもらえるというので撮ってみたw(無料)

そして、トライスターとB-1爆撃機の揃い踏み。これもすごいよなぁ…。

トライスターは1990年代あたりまでは第一線で活躍していた旅客機で、一時はANAのフラッグシップ機だったことも。でも、今ではこれが飛行可能な唯一のトライスター。

これもエドワーズならではの宇宙関係の機体で、機体下部に小型ロケットを搭載して空中発射するための母機。旅客機ベースの機体として、初めてロケットの発射母機になったそうで。

愛称は「スターゲイザー」。
名前までかっこいい~!



そうこうしてると、オープニングフライトに向けて各種米軍機が離陸していく。

ただ、エドワーズの難点は滑走路がめちゃくちゃ遠いこと…観客席から500m以上はあるんじゃないかな。

一般的な日本の航空祭なら200mぐらいで、離着陸も見どころのひとつなんだけど。ここだと戦闘機ですら、空に上がるまで気付かなかったりするほど。


すると、会場アナウンスで「本日のSOFIAの機内公開は11時半で締め切ります。そこから飛行に向けた準備に入り、フライトを終えたら別の空港に向かうので、見られるのはこれが最後の機会になるかもしれません!」と。

まぁまぁ並んでるし、旅客機ベースの機体だから、正直そこまで見たいわけじゃない。

とはいえ、世界で1機だけ、一般公開はこれが最初で最後の激レア機だから、いつか自慢のタネにはなるかもしれない…。

という、しょーもない承認欲求が勝り、列に加わることに(ちょろい)

無事、10時45分ごろに中に入れた。

「ほ~、こんな感じなのか~」と、それ自体に感動するというよりは、やはり激レア機の内部を見ている優越感が強いw

SOFIAに乗り降りするタラップが、このエアショーを最も高いところから見下ろせる場所(もちろん滞留はできない)。

間もなく11時になるから、自分のイスに戻る。



そして開会式がスタート。演台の上で基地司令があいさつ。

日本の場合、航空祭だとこの手のあいさつはないし、陸自駐屯地のイベントなんかだと「本日はお日柄もよく~」から始まり、議員や地元有力者のあいさつ、祝電披露…があるわけですが。

アメリカの場合、軍人や家族からのサポート、イベントの企画運営担当やボランティアに対する感謝を述べつつ、「会場盛り上がってますかー?声ちょうだいー!」とか、そんなテンションw

基地司令が、ですw
アメリカのこういうところが好きなんだよねー。

前日の入場者数は4万人、今日はそれより少し少ないらしいけど、日本の人気基地の航空祭には20万人が押し寄せることを考えると、そりゃ空いてるわけだ…。

つーか、日本はなんでそんなに集まるの?
オタクが多いから?人口に対する航空祭の回数が少ないから??

そして基地司令、「それでは、エドワーズらしい形でスタートの合図をしましょう。1947年10月14日、この上空で史上初の超音速飛行が行われました。それから75年たった今、上空のF-22からのソニックブームをお届けします!

…バンバン!

この音、昨日の11時にも鳴ってたけど、てっきり日本でもよく使われる「音だけ花火」だと思ってたわーw



ここから、昨日見逃したフライトが始まります。

まず、アメリカのイベントといえば国旗と国歌。

上空を飛ぶC-17輸送機から、アメリカ4軍の旗と星条旗をぶら下げたパラシュート部隊が降下開始。彼らはパラシュートのデモンストレーションチーム「Wings of Blue」の隊員たち。

演台ではどこぞの歌手(たぶん)が国家を独唱。

これが盛り上がるのは、日本の感覚では異様だけど、世界では割と普通なんだよね…日本でもワールドカップの時だけこうなるけどw

続いて、僕にとっての本命である現役米軍機によるフライト。

どの機種が飛ぶかは分かってるものの、どんなことをするのかは事前に明かされていないという、アメリカのエアショーとしても珍しいパターンだったけど…。

「敵の空軍基地を占領するまでの、一連の航空攻撃デモ」でしたw

まずは、先鋒を務めるステルス機、F-22とF-35に対する空中給油から。

あれ?デモっていうか、これしっかり給油ノズルつないでる…!?

岩国なんかでも米軍の空中給油デモはやるけど、「それっぽく近くを飛ぶ」だけで、実際につないで飛んでるのは初めて見た。

そして、迎撃に上がってきた(という設定で)敵役のF-16とドッグファイト!

このパターンは初めて見た…少なくとも日本では聞いたことがない。

空中管制機との無線交信を会場アナウンスで流しつつ、会場のほぼ真上で「フォックスツー!」とか言ってるww

なかなか迫力はあるんだけど、本当に真上を見上げる形になって大変なのと、それなりに高度はあるから写真撮るのは超大変w

ちなみに、実戦でステルス機を投入したのに、相手の戦闘機と近距離のドッグファイトをする展開になったとしたら、それはもはや作戦失敗と言ってもいい。気付かれる前に終わらせるのがステルス機の役目ですから。


こうして敵戦闘機を排除したら、今度は敵防空網制圧(SEAD)。

これも本来は電波妨害を仕掛けて、遠くから対レーダーミサイルを撃ち込んで…というものだけど、ここではバエ重視で近距離からピンポイント爆撃。

ここからはF-35も参加。

そのまま地上部隊の攻撃に移り、さっきまで敵役だったF-16も加わって反復攻撃。

この間、地上の爆薬もドッカンドッカンやってるんだけど、そっちまで撮影する余裕がなく。本当なら、初日にがっつり飛んでるのを撮って、2日目は全体像を動画撮影…と考えてたのが、見事に失敗w

仕上げにB-1爆撃機が登場。

実戦だと、はるか遠くの上空から大量の巡航ミサイルを撃ち込むのが今どきの爆撃機の仕事になったけど、エアショーだから低空から高速侵入して絨毯爆撃。胸熱。

見てくださいよ、爆撃機なのに可変翼、戦闘機ばりのエンジンノズルから噴き出す、4本のアフターバーナーの炎…!(うっとり)

最後は、C-17輸送機から空挺部隊が降下。

兵士が飛び降りてるの見える

ちなみに、彼らはエドワーズでパラシュートの研究開発をしている部隊で、試験のために意図的に予備パラシュートを使って飛び降りたりもする、唯一の存在なんだそうで。

彼らが無事に降着して、航空戦デモはおしまい。


参加した機体が会場前を通過してから着陸体制に入っていく。

F-22やF-35はなんか遠めだったけど…。

F-16はこれぐらい近くて…。

C-17は輸送機なのにいちばん派手にやってくれた(ただデカいだけってわけでもなく)。



さて。

ここからは昨日見たとおり、僕的にはどうでもいい(←ひどい)フライトが続く。

というわけで、一旦イスを撤収して、再び地上展示エリアへ。

今回はどこのエアショーでもやってるような地上の機体展示だけでなく、「STEM Expo」と称した、学習ゾーンが設けられていて、それがどんなものなのかも気になってまして。

ちなみに「STEM」とは、Science(科学)・Technology(そのまま)・Engineering(そのまま)・Mathematics(数学)のことで、日本でも「STEM教育」なんて呼ばれてますよね。

というわけで、会場となってる格納庫に行ってみると…すげぇ。

写真の奥の方に見える大型機はB-52爆撃機。

てことは、中型旅客機なら5~6機…詰めれば10機ぐらいは入りそうな大型格納庫を埋め尽くすブースの数々。

ブースを出しているのは、空軍やNASAの各部門はもちろん、航空機や電子機器メーカー、素材メーカー、そして各種シミュレーターなどなど盛りだくさん。

ステージでは1日中、いろんな分野のスペシャリストがプレゼンをやってる。

…もう、エアショーとは別にやってくれたら、1日中聞いてられるんじゃないかとw

意図としては、こういう方面に興味を持つ青少年を増やして、楽しく学習してもらって、将来の人材確保につなげようということなんだろうけど。

素晴らしいよね~。

別に軍需産業を成長させるべきという話ではなくて、最先端技術を研究しているスペシャリストに直接話を聞ける場が、エアショーというエンタメイベントの一環として設けられていることが。

前述のスカンクワークスの中の人に「Ask anything(なんでも聞いてね)」とか、すごすぎでしょ。

まぁ、この姿勢は素晴らしいし、日本で表面的にマネすることはできても、こうやって休日のイベントの中で、積極的に協力しようという大人が果たしてどれほどいるのか、という課題はあるけど…。

UAV(無人航空機)メーカーのGeneral Atomicsでは3Dプリンタで出力された部品をいろいろ展示していて、家庭用のと違って当然金属。

「これ出力するのに何時間かかるの?」とか質問もしてみた。

どれが何時間だったかは忘れました!!w

2時間半とか6時間とか、そんな数字が出てきたような。

なんと、チタンまで3Dプリントできるそうで…すげーな最先端技術。


スカンクワークスにマスコットキャラがいたのは、初めて知りましたw



外をチラチラ見ながら回っていると、そろそろどうでもいいズが終わりそうだったから、再びお外へ。

NASAフォーメーションやソニックブームを今日も見物。

白いF-15が好きすぎて、また真剣に撮っちゃう。

そして、昨日は朝イチで飛んでたB747SP SOFIAの最後かもしれないフライトが始まる。

大型旅客機のくせに、さっきまで飛んでた戦闘機たちよりもずっと低く、近くを飛んでいる気がするw

短胴型でも、747は美しいフォルムだなぁ~。

会場正面を一度通過して、旋回してから再び飛んでくる。

今度は、SOFIA最大の特徴である天体望遠鏡の格納部を開いた状態で!

近すぎて、機体全体を収められずww

本来は高高度で天体観測する時に開けるものだから、こんな低空で飛行中に開けたのは初めてだそうで。

「ちょっと!管制塔近いよ!近すぎるよ!!」とかトップガンネタを挟みつつ、そのままどこぞの空港へさようなら。



そして、昨日と同じようにマスタングが飛び…。

レジェンドがアクロバットを披露し…。

(扱いの軽さよ)


シメのサンダーバーズを適当に。



昨日と同様、サンダーバーズの着陸前には撤収を始めて、せっせと駐車場に移動。

ここで、昨日は問題なかったのに、ハプニングが発生。

Googleマップのピンをたどっても、iPhoneの「探す」を使っても、自分のカローラが見つからないw

アメリカで売られてる車の多くは、キーレスの「パニックボタン」を押すと遠隔でセキュリティを起動してクラクションを鳴らす機能がついてるんだけど、周りで何台もプップカ鳴ってるしww

幸いにも数分で発見して、撤収~!


こうして、僕のアメリカ旅の主目的にして、最後のお楽しみである2日間のエドワーズ空軍基地のエアショーも終了。

買い出しも昨日まとめて済ませておいたから、サクッと30分ほどで宿にカムバック。



エアショーは終わっても、ミリオタ活動はちょっとだけ続きます。

宿から200mほどのところに、モハベ航空宇宙港のモニュメントとして何機かの航空機が放置展示されてるから、歩いて見に行ってみる。

実際には3機展示されていて、1機はよくあるファントム。F-4Eから無線操縦の標的機に改造されたQF-4かな。

残る2機がなかなかマニアックで…。

このモニュメントの看板代わりになってるこの4発機、DC-8かなんかだと思ったら、コンベアCV990。初めて見たわ…というか、名前以外は何も知らなかったレベル。

前身のCV880はJALでも使われてたらしいけど、駄作機だったそうで…。

このCV990、唯一の取り柄が旅客機としてはやたら高速だったことで、スペースシャトルの車輪の試験に使われたらしい。


そしてもう1機はこちら…。

こんな特徴的なフォルムは見間違えるはずもない、スウェーデンのSAAB社が作った戦闘機、J35ドラケン。…の複座練習機型、TF-35。

ドラケン・ビゲン・グリペンという、スウェーデンの変態デルタ翼トリオはオタクの間でもニッチな人気がありまして。僕は博物館の展示機を含め、初めて実物を見たような気がする…。

なんでこんなのがアメリカに…って感じだったけど、解説プレートによると、エドワーズにあるテストパイロットスクールで使われてたそうで。

こんな砂漠の真ん中で、北欧スウェーデンの戦闘機が使われるだなんて、よほどの理由があったんだろうなぁ。


と、最後の最後までミリオタ三昧を楽しんで、翌日には150km離れたロサンゼルス国際空港までラストドライブ、そして帰国の途へ。

アメリカ到着日のnoteは書いてないけど、出発日も含めてそれほどのネタはないから、旅行記としてのnoteはこれでおしまいです!

このアメリカ旅noteとしては、この後も宿&予算編、お食事編という2つの総集編を予定してるので、そちらもどうぞお楽しみに!


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