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忘れにくい記憶術

今回は「大人の学び」の続編、継続的・長期的な学習についてです。

人は物事をどのように記憶しているのでしょうか。
ある情報を五感を中心とした感覚器で受容し(感覚記憶)、一時的に保持し(短期記憶)、残った情報を永続的に保持する(長期記憶)というステップを経ています。短期記憶は一時的記憶で忘れやすいですが、長期記憶になると忘れにくくなります。なので、覚えたいことをいかに長期記憶化するかが重要になります。
言葉にできる長期記憶には「意味記憶」(言葉の意味などの知識)と「エピソード記憶」(個人的な体験や思い出)があり、語呂合わせや感情と結びつけて覚える方法などがあります。

高校や大学受験の際、歴史の年表などを語呂合わせで覚えた方も多いかと思います。私もそうでした(語呂合わせの本を買って、ひたすら覚えました)。数字や記号など意味のないものをどうしても覚えなければならない時はこじつけでいいのですが、大人の学びとしてはその背景やコンテクスト(文脈)もしっかりと捉えて理解したいものです。

そこで注目されているのが「経験学習」です。
学んだことを実践し、経験を通して内省し、概念化してまた実践していくというサイクルを回すことにより、学んだ内容がエピソード記憶化されていきます。
人が成長するのに役立つ要素として「経験」「周囲との関わり」「自己学習」があり、それぞれ7:2:1の割合といわれています。
なので、学んだ内容をいかに(意図的に)経験に活かすかがポイントとなるのです。

また、あることを学ぶ際に、書籍や講義、セミナーなどを通して繰り返し出てくる言葉や概念は記憶として定着しやすいです。
「あ、あの本に書いてあった内容だ」とか「セミナーで聞いて分からなかった言葉だ」とか、その時のエピソードや感情が頭をよぎり、印象づけられます。
このことは「知識の構造化」ともいわれ、継続的・長期的な学習にはとても大切な要素といえます。

なので、エピソード記憶をたくさん作るという意味でも、興味のある分野の(同じような)本をたくさん読み、実践しましょう!

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