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鈴木武蔵が早川史哉を見て感じたこと。深く繋がった94ジャパンの絆①

2019年最後となるnote。

この1年間を振り返ると、自分の中で大きかったのは10月27日に徳間書店から『そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常』(Amazonページはこちら→https://www.amazon.co.jp/gp/product/4198649588/ref=dbs_a_def_rwt_bibl_vppi_i0)を出版したことでした。

この本はアルビレックス新潟の早川史哉の半生を描いた物語で、彼が「いかに病気から復帰したか」がメインではなくて、「人が病気になることでどう心が揺れ動くか」、「前に進もうとする力と、それを食い止めようとする力とは何なのか」、「自分の暗い部分を見た時に、どう心が反応するか」など、よりリアルな心情、情景を描くことで、多くの人の心に問いかけたいという思いがありました。

もともと早川とは彼が16歳の時からの付き合いで、病気になってからどう接していいか分からず、お互いが気を使ってしまっていましたが、彼が復帰を目指すという時にこの本の案が出ました。その時に確認したのが、「勇者の物語」にしないようにしようでした。

お互いをさらけ出して、時には激しくぶつかり合う作業をしなければいけないため、正式に本を作る覚悟を固めるべく、1年の時間を要しました。

そして2019年。これまで出版社を一切決めていませんでしたが、僕と早川の覚悟が固まったタイミングの2月にプレゼンをし、徳間書店が手を上げてくれました。そこで信頼できる担当者の苅部達也を加えて、3人で手がけてきました。

この1年はリアルな制作に取り掛かったことで、本当に精神的に追い込まれることもありましたし、早川と喧嘩をすることもありました。何度も新潟に通い、お互いをさらけ出す。本気でぶつかり合ったからこそ、この作品が出来たと思います。

これから、このシリーズとして多くの関係者の話を紡いでいきたいと思います。第1弾はコンサドーレ札幌の鈴木武蔵選手です。鈴木選手と早川は同い年で早生まれ。U-16日本代表、U-17日本代表のチームメイトで、メキシコU-17W杯では同部屋の関係でした。

がむしゃらな鈴木武蔵とクールな早川史哉

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