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週刊審判ダイジェスト 第10号(2024年6月25日)


今週のプレイ

二塁盗塁

先週もご紹介した、ショート側から二塁の盗塁を判定するリスク。

繰り返しになりますが、決して盗塁をショート側から見ていることが悪いのではなく、送球や野手の動きに合わせてアジャストできていないことがダメなのです。

この位置(画像↓)から見て、おそらくスタートポジションは赤点線◯のあたりでしょう。そこから走者の方に進んで行ってしまっています(赤矢印)。送球がセンターラインより一塁側に逸れた(赤実線◯)らスワイプタッグになり、さらに野手は前で捕ってからそのままギャンブルのタッグにいきます。なので、それに備えて青矢印の方向に舵を切るのが正しい動きです。

見事に一番最悪な、タッグがブロックされる位置で判定することに。これは研究によって防げたミス。見えていても判定を間違えてしまうことはあります。決して”誤審”を責めているわけではなく、変化に対応できていないことが問題と考えます。

審判ニュース

3Aで実験中のロボット審判、今週からチャレンジシステムのみに

昨年からトリプルAの全球場で始まったロボット審判によるストライク・ボールの機械判定。毎週月曜日が移動日、火曜日から日曜日にかけてが1シリーズ(同一チームが6試合対戦)する中で、火・水・木が完全自動判定、金・土・日がチャレンジシステムというスケジュールになっていましたが、今週から全6試合をチャレンジシステムで執り行うことに決定しました。

ロボット審判のシステムおよびチャレンジシステムについては↓の記事をご覧ください。

↑でご紹介した記事によれば、今年からインターナショナルリーグではチャレンジ回数を2度に減らして実験をおこなっているそうです。

2019年のオフシーズンにメジャーリーグ機構とMLB審判員組合(MLB Umpire Association)が合意した労使協定において、審判員組合がMLBが目論むストライク・ボールの自動判定の将来的な導入に協力することに合意していました。

↓の記事には

「米大リーグ機構(MLB)と審判員組合が2024年までの労使協定で、コンピューターによるストライク、ボール判定を将来的に導入することで合意」

とありますが、AP通信による原文は

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