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Tomorrow never knows 【008/200】

新曲を書いています。
ちょうど今の気持ちでの書き起こしと、ソロで活動を始めた頃から書きためてきたものたちを曲として成立させるための編集作業。普段から、文章を書いたり、プレゼンテーション資料をつくったり、メッセージをoutputすることが多い生活をしていますが、曲を書くという行為は、それらと大きく異なり、他に代え難いものだと、思います。

初めて曲を書いた時、自分が本当に書けたのか不思議というか、確からしさのない感情だったことを覚えています。それからたくさん曲を書いてきて、しっくりきた曲も、残念ながらお蔵入りした曲も、どれも自分にとって大事な作品で、曲が生まれ落ちてくれるたびに、自分が生きた証が刻まれているような、そんな存在になっています。

歌詞やメロディやリズムの欠片たちが頭の中に散在していて、時間をかけて、時には一瞬で、まとめ上げていく作業。それはいつも、孤独で、いつ終わるかが見えない不安定な時間。楽しい気もするし、苦しい気もする。でも、やめられない。何年もまとまらない曲もあるし、一晩でかける曲もある。どっちがいいとか悪いとかもない。ただ、その曲はそのようにして生まれ落ちた、という、偶然のような必然なのだと思います。

生まれ落ちた曲は、歌い続ける中で、変化していきます。歌っていく中で書き直すこともあるし、書き直したことを後悔して元に戻すこともある。レコーディングした曲も、それが完成形だと確信を持てることは少なくて、音源は、その時の解釈としてベストと思うスナップショットだと捉えています。だから音源は、その曲にとっても、僕にとっても、大切な思い出のワンシーン、なのかな。レコーディングして、リリースして、それで終わりじゃない。


曲作りと並行して、NPO活動とシンガーソングライター活動と、どちらにも関わる企画を考え始めていて、それはちょっと、音源制作やマンスリーワンマンを遥かに超える、チャレンジになると思います。だから、例によって、不安で、怖い。でも、ワクワクする。
勇気が欲しいから、桜井さんの歌を聴きました。

10代も、20代も、現実世界と理想の自分の不安定なギャップのなかで、先が見えないことに、押しつぶされそうでした。30代を過ごして先が見えたかというと、そんなことはなかった。自分のやりたいことを考えることをやめた時期に、一度、先が見えたような気持ちになった。でも、僕は結局、また不安定な先の見えない道を選ぼうとしている。どっちが幸せなのかは、わからない。でも「心のまま僕は行くのさ」と、桜井さんの声が、いつものように、僕の背中を押してくれる。もう、若者じゃなくても、果てしない闇の向こうに手を伸ばす人生を、選んだっていいんだよって。

Tomorrow never knows


そんなことを思いながらの、3/23下北沢LOFTライブ。いつもにも増して、共演者の皆さんとの共感・つながりのある温かいライブになりました。

【2/23下北沢LOFT】
1. アシタバ
2. 君が好き
3. Michelle
4. リフレイン
5. 頼らない
6. ステイゴールド
7. アンサーソング

トリを飾った柴田ヒロキさんがライブ全体を締めくくる挨拶で語った「僕らミュージシャンは、聴いてくださる皆さんがいなければ、何の価値も出せない」は、本当にその通りで、それがどんなステージだろうが、そこにひとりでも僕らの歌を聴いてくれるお客さんがいれば、ライブは成立する。でも、そのひとりがいなければ、ライブはできない。ミュージシャンにとって、0人か1人かというのは、1人か10000人かよりも大きな違いです。
たったひとりのお客さんが、先の見えない闇の向こうを、照らしてくれるのです。


Tomorrow never knows


お客さんたちからいただいた勇気と希望を胸に、今日も前に進みます。


柴田ヒロキさんと自撮り合戦(笑)

noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。