見出し画像

Hello, new Stage!!!!! 【013/200】

2019.3.30の下北沢LOFTは、狭かった。
 
2018年後半のマンスリーワンマンを経て、ファンの皆さんからの声を聴いて、僕はもっと「音楽」の質を上げたいと思うようになった。「歌」が最重要。それは変わらない。ただ、「音楽」の質を高めることで、「歌」をもっと深く、広く、届けることができる。そう考えるようになった。
バンドを組むことを決めた。どんなバンドにするのか、深く考えた。僕はthe Brand-new Amsterdam(以下TBNA)というバンドのボーカルでもある。僕がやりたいのはTBNAそのものなのか、それとは別の活動なのか。
TBNAは大好きなバンドだ。テレキャスターをかき鳴らしながら、ロックバンドとしてステージに立つことの喜びは、他に代わりはない。それと、シンガーソングライターとして歌ってきたヤマカワタカヒロのステージは、イコールじゃない。どっちも、僕にとって必要なステージなのだと思った。
 
僕は前提をゼロにして考えた。ヤマカワタカヒロとして届けたい歌を、より深く、より広く届けることができる音楽に乗せて歌うためには、どんな音が必要なのか。そのために、誰と一緒にステージに立ったらいいのか。
 
2017年3月4日に日吉Napで開催されたファーストワンマンのメンバー、フジモトヨウヘイ(G)、ナガヤチエ(B)、アオヤママコト(D)と一緒にやりたいと思った。フジモトとアオヤマはTBNAのメンバーでもあるけれど、それを横においてゼロから考えたときに、ヤマカワタカヒロとしても、一緒にステージに立ってほしいと思った。ナガヤとはボランティアやNPOでの活動でのつながりもあるけれど、それとは関係なく、ベーシストとして、彼女のベースの音が欲しかった。ナガヤのベースは、技術的なものとは別に、エモーショナルな要素が強い。内に秘めたナガヤの感情が、うねりのある低音として繰り出され、その音とリズムに乗って歌うことが、純粋に楽しい。それぞれに声をかけ、幸いにも、3人とも一緒にステージに立ってくれると、了承してくれた。
 
もう一つ、足りないものがあった。鍵盤だ。
ヤマカワタカヒロとして歌を届けるのに、ピアノが必要だった。ピアノだけじゃなく、オルガンも、ストリングスも、より空間を広げてくれる音も必要だった。だから、キーボードプレーヤーを探した。候補を何人か挙げて、優先順位を決めて声をかけていくのが普通なのだろうけれど、気持ち的に、それは嫌だった。この人がダメならじゃあこの人、みたいなことじゃないと思った。この人がいい、と心から思える人を決めて、声をかけた。断られたら、その先のことはまた、ゼロから考え直しのつもりで。
タナカユカは承諾してくれた。それも即答で。
タナカは僕の職場の先輩だったが、初めて直接話をしたのは、彼女が退社しフリーとなってからだった。2017年のHappy Day TOKYOで、彼女は別のバンドで、僕はソロで、共演したこともあり、仕事とは別に、音楽でのつながりを持った。タナカの仕事に対する情熱とクオリティは、キーボードプレーヤーとしても同じだった。「大人になってから音楽を学んだ」と彼女は言うが、だからこそ、確かに学び、積み上げてきたものが、僕にとって、とても勉強になる。そしてなにより、鍵盤を僕の隣で弾いてほしいと思った。
 
2019.3.30、下北沢LOFTのステージに、5人編成での「ヤマカワタカヒロ with 野音ズ(仮)」として立つことができた。客席も、ステージも、狭く感じた。5人で鳴らした音楽と、客席のファンの皆さんの笑顔と歓声が、本当に温かかった。

打ち上げの席で、これまでずっと応援してくれているファンの一人から、「今日のライブは、ヤマカワタカヒロにとって重要なマイルストンだった」と言ってもらえた。振り返ってみたときに、確かにそうだったと言えるように、次に進みたい。
 
4~6月の対バンライブでは、弾き語りで新曲を発表する。そして、7.13には、再び野音ズ(仮)と共に下北沢LOFTのステージに戻ってくる。「歌贈りプロジェクト」を始動して、僕が応援する人をゲストボーカルとして迎え、一緒に声を届ける。一足飛びには進めはしないけど、一歩ずつ、前に進んでいきたい。
 
3.30は、最高のステージだった。
心からの感謝を、野音ズ(仮)のみんなと、応援してくださっているファンの皆さんへ。
 
Hello, and Thank you for Our New Stage!!!!!

【3.30 Hello, new Stage!!!!! セットリスト】
1. 声
2. グライダー
3. メトロガール
4. 流星トレイン
5. 返事はいらない
6. 追憶、あるいは封じ込まれてしまった心について
7. 雨音
8. 東京タワー
9. 君が好き
10. 水彩画
11. スターマイン
12. それでも僕らは
13. 頼らない
14. おいで、ここに。
15. 叶える
16. ストーリー(encore)
17. 歓喜(encore)

noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。