コロラド州+心斎橋の人体解剖体験

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12/2~5日間、アナトミートレイン筋膜解剖ライブストリームに参加させていただきました。
これは冷凍保存されたご検体(ご遺体)を解剖し、人体(とくに筋膜)についてより深く学ぶ五日間
本来はアメリカはコロラド州で開催されているものですが、やむなく中止になり、初のオンラインライブでのクラスが開催されました。リアルでの参加は難しかっただけに今回の試みに感謝しかありません。
そしてオンラインとは言え、素晴らしい経験をさせていただきました。

私はこれまで解剖学の本に基づいて、患者様の体を診て、触れて、動かしてきました。しかし今回の解剖ライブストリームに参加したことで本には描かれていない大切なものを自分の目で確認することができました。

・解剖学で学んだあらゆる組織がFascia(ファシャ)という膜に包まれて影響し合っているということの実態。
・体のいたるところに脂肪組織が入り込み、重要な役割を担っていること。
(悪者にされがちな脂肪は実は大活躍しているんだぞ!)
・腹部の内臓と下肢のコネクションのイメージ。
・安定を必要とする関節の筋肉は一つのポイントから扇状(手のひらみたいに)伸びてバランスをコントロールできるようになっている。
・患者様に手で触れたとき自分の手と触りたい骨や筋までの間に何が存在しているのか

マニアックかもしれないけれど、人の体に触れさせていただくうえでとても重要な情報でした。患者様の体に触れる際、当然ながら体の中身は見ることができません。だからこそよりリアルな情報はいくらあっても十分ということはありません。

今回はオンラインの参加だったので「触れる」「匂いを嗅ぐ」などはできませんでした。ですが昨年大阪で体験した疑似的人体解剖の記憶が繋がってきます。
それは心斎橋の整体IASOで行われたエキセントリック整体セミナーの中のある一日(神回)。カンガルーの食用肉を使いfasciaを解剖し、触れるというこちらも超マニアックなもの。2019年にアメリカでの人体解剖に参加されたシドー先生考案の疑似的人体解剖体験。(こんなことしている整体サロンはきっと他にはありません)

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※こちらの肉はあくまでカンガルーの食肉です。
このときに触れた筋膜の可動性や骨膜のヌルヌルつるつるした感触は今でも鮮明に残っています。
この大阪での体験のお陰で、五日間の解剖ライブストリーミングをより生感のあるものに感じられました。(シドー先生ありがとうございました!)

これらの体験で私の技術がいきなり何倍もアップするわけではありませんが、でもとらえるべきイメージが何倍にも膨らんだことは確かだと思います。
この経験を現場で生かすためにももう一度解剖学の本に戻って学びなおしていきます。
というかこの五日間のお陰で解剖の本が何倍も面白く感じるようになったのも事実です。(今までは嫌々読んでいたのかもしれませんw)

最後にアナトミートレイン筋膜解剖ライブストリーミングを開催してくださり、終始丁寧に解説してくださったアナトミートレインの著者であるトム・マイヤーズ、
神技で解剖してくださったマスター・ダイセクターのトッド・ガルシア、
めちゃくちゃ分かり易く通訳してくださった谷 佳織さん、
そしてなによりご検体並びにお遺族に深く感謝いたします。


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