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千葉県の鉄骨2階建てのこども園の基礎工事が進んでいます。

千葉県のこども園の工事が進んでいます。

年明けからの工事の着工となっておりましたが、2か月の工期の中で基礎工事の配筋の終盤というところまで進んできました。

2か月間工事をしてまだこの段階!?
と思われる方もいるかもしれません。この間何もやっていなかった訳ではなく、基礎工事の下の地盤の工事を1か月程行っていたのです。


建物を建てる際には上屋の構造の躯体が乗っかる基礎の部分が必要です。
そのイメージはしやすいと思うのですが、その基礎が乗っかる地盤がどのような状況かによって、いろいろと考え方が変わってきます。

地盤が悪い状態・・・イメージするとプリンのようなものでしょうか。
プリンの上にある程度の重さのものを乗っけようとしたとき、安定してものがおけるでしょうか。
プリンが崩壊するのがイメージ出来ますよね。
ではそのような時どんな対応があるのか。
プリンの下のお皿の部分まで強い棒状のものを何本も立てて、プリンに頼らないような状況をつくる・・これが杭の考え方です。
そして他の考え方として、プリンに粘性の高い材料を加えてプリンを固くする・・これが地盤改良の考え方になります。

今回は固い地盤迄の距離、現状の地盤の固さ、性質及びコストをトータル的に考えて写真にあるような地盤改良を選択しました。

地盤の考え方に関してはまた今後別の機会を設けたいと思いますが。そのような理由で表面上は何もやっていないようで、建築を建てる上ではとても重要な工事を1か月程行っていた訳です。



柱部分の基礎の配筋

建物の基礎はその名の通り、建物を成り立たせる上で非常に重要な部分となっています。なので、設計も現場での監理もとても慎重に確認を致します。

特に上記の写真のように鉄骨の柱が乗る部分の基礎は、様々な方向からの配筋が交わるので、複雑に見えます。これらの配筋が、所定の材料、本数、径、間隔、そして端部の状況がきちんとなされているかを確認します。

この鉄筋の方向がX方向とY方向が間違っているだけで、建物の構造計算は大きく変わってきます。目に見えなくなる部分だからこそ、見える状態のうちに複数人でのダブルチェックが重要になってくるのです。


上の写真はまだ未完の状態ですが、基礎の人通口と言われる部分の補強を行っているものです。建物には将来的なメンテナンスや改修を見込んで、水回りの下にはピットと呼ばれる、設備配管スペースを設けます。一方構造上必要な梁がピットを横断する時があります。その際はピット間を人が通れるように人通口と呼ばれる穴を空けておきます。人が行き来出来るような大きさとする為600φ程度の穴となります。構造上重要な部分に600φもの穴は構造の耐力を損ないますので、その損失を補うために上記のような補強筋が必要になってきます。



まだ基礎工事の段階ですが、外装の確認をお施主様と行いました。
地元の雰囲気に合わせた素材及び色合いを選定しており、そのストーリーにお施主様も共感いただき、やはり何事にもコンセプト・ストーリ性は重要なのだと再認識致しました。

配筋は終われば、コンクリートの打設・鉄骨工事と続いてきます。
鉄骨工事まで行くと全体像があらわれてくるので、楽しみです。

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