撮り続けることで見えてくる写真のテーマ
こんばんは、Takahiroです。
今回は、「写真におけるテーマ」という内容について、文字で語ってみます。
「写真におけるテーマ」というワードがこの数年聞こえるようになってきました。
それは色々な背景があるからなのですが、一つ言えるのは、作品を発表するフェーズになったときには避けれないのが、この「写真におけるテーマ」というワードなのです。
とはいえ、カメラを手にしたばかりで、気軽に撮ってる人が、テーマ性を持って撮影なんか出来るわけがありません。
仮にあったとしても、よほどの事がない限り、テーマは浅くなるはずです。
よくある例としては「日本の絶景をテーマに撮影してます」というパターン
これはモチーフ(被写体)が「日本の絶景」であって、そこから先にある伝えたい何かがテーマに該当するのですが、そこを混同してる写真家が非常に多かったりします。
とまぁ偉そうに言ってる自分も、正直テーマ性を持って作品撮りなんかは、2018年くらいまでは出来るわけもなく・・・。
ただね、現在はテーマ性を持って作品撮りは出来てます。
ここからが本題。
何故、テーマ性を持って写真を撮る事が出来るようになったのか、自分経験談を元に語ってみます。
よかったら読んでいってみてください。
1. 自分の写真のキャリアと現状
自分は2013年からカメラを手にして写真を始めました。今年で12年目です。
最初は都心部の夜景を撮り続け、そこから千葉の自然風景、そして全国の自然風景と裾野を広げてきました。
当時から、自分はSNSに写真をアップすることなく、ただひたすら好奇心のままに日本中撮りまわるようになりました。
今思うと、改めて自分は承認欲求のためによりかは、自分の好奇心に従ってその場所に赴いて撮影に励んでいたのかもしれません。
そしてその感動した光景を、「いつまでも形に残して見たかったから」という理由で写真という手段を選んでるわけです。
カメラ機材はその一端にしか過ぎません。
2017年あたりから写真仲間にProfessionalの人も増えてきて、プロ写真家という生き様を様々な角度から見るようになりました。
その人たちからは会うたびに、
「作品撮りためてるなら、個展を通じて作品発表しないの?」
と言われるようになるのですが、
と決まり文句のように返してた自分がいます。
しかし、2024年の現在、自分は写真家活動においてのキャリアアップのために、個展をメーカーギャラリーで行うべく、公募展チャレンジへのために準備を色々としてます。
そのためもちろん過去の写真も沢山見返してます。そこでわかったのが、以下の点です。
正にこれでした。そして今回伝えたい一番の内容です。
3年単位とかだと見えてこない部分でも、10年単位で撮りためた写真を見ると流石に気づきます。
また余計な思考が削ぎ落とされてるので、一切邪念が無く、自分自身納得いくテーマに必ず落ち着きます。
2. そして見えてきた自分の写真のテーマ性
撮り続けている写真を分析することで、自然と自分の作品テーマって見えてくるんですよね。
場所なのか、被写体なのか、色なのか等、そこは人それぞれです。
そしてその写真たちには必ずカメラを持って撮りにいった理由がついてきます。
具体的には、
と言ったところです。
そしてそれが深堀りされ、明確になればなるほど、テーマ性としては強いものになります。
自分は美しい自然の景色を切り口に撮影地へ向かってますが、根本的にはその自然という存在の深みを表現したいと考えてます。
つまりは自然の美しさの先にある「何か」がテーマとなってます。
人間が美しいと感じているシーンも、自然からすると過程の一つなのです。
そこをより深堀りして表現していくといったところが、自分が自然相手に向けて作品撮りするテーマの断片です。
わかりやすい例とかは幾何学模様の造形美とかね。
2024年現在、自分はいくつかのモチーフ(被写体)を1年追い続けるような撮影スタイルになってます。
そのうちの一つが2023年11月にSony Imaging Galleryで展示したB1サイズ10枚の作品群「水没林」でした。
3. 2023年に展示した作品群「水没林」について
「水没林」の作品群を少し解説すると、以下な感じ。
一見、水に沈んだ木はそのまま朽ちていく、滅んでいく定めです。
しかしそれは人間の偏見で、木々は長い時間かけて水に適応して生き続けていきます。
そして葉っぱが芽吹くことなく、木として朽ちたと思った段階でも、枝がなくなって棒の形になったとしても、木々は残り続けるのです。
春、夏、秋、冬、そして雪解けの時期。水没林は季節が変わってもそこの残り続けています。
正にそれは、「環境に適応して生きていく生命の力強さ」を物語ってます。
そこにフォーカスしたのが自分の作品群である「水没林」となるわけです。
とまぁこんな感じでテーマを設けつつ、いくつかのモチーフ(被写体)を追い続けてます。
4. まとめ
今回の記事で一番伝えたかったことは以下になります。
また好奇心はその被写体や物事に興味があるという事に置き換えることも出来ます。
ただ、興味というものは、美しい以外の物ももちろん存在します。
様々な感情の動きがあるわけですが、それらを写真という形に残したいかどうかだと思ってます。
だから、美しいだけじゃない、何かを残してみるのもいいかもしれません。
それは身内の記録写真でもいいです。その先を突き詰めた結果、作品として発表する機会も訪れる可能性もあるので。
とまぁ周り(特にSNS)の評価関係なしに、自分の興味の先を追い続けかけられると写真家としてハッピーですねという話でした。
最後に自分の作品撮りの一貫で追い続けているシリーズの作品をアップしてみます。
水没林シリーズの一部は昨年の展示で公開しました。
これからはもっと大きな規模で展示をすべく、メーカーGalleryの個展を目指してます。
残りのシリーズもいつか陽の目が当たるように、発表に備えて準備してる次第。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
それでは、また。
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