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過去のキャリアなんて「先入観」を形成する一部にしかならない。どれだけ頑張ったかに関わらず。

4月から新しい環境で働き始めているが、何か施策や制度を検討し始めると、まず自分の脳みそは「前職でやっていて良かったこと」から考えをスタートさせてしまう。

焦燥感とまで言うと大げさだが、過去に経験したことによる安心感を求めているのか、単なる時短的発想で思考の深掘りを避けてしまっているのか分からないけれど、気をつけなければいけないと感じた。

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まだ仕組みやルールもできていない非生産性的な環境に本質を捉えた成功パターンを適応させるケースや、今回のコロナウィルスの様に、人命に関わり緊急性がともなう状況は時間との戦いになるため、すぐにやった方がいいケースもある。

ただ、そうではないケースで「過去のキャリアでたまたま経験しただけの考えを安易に組織に導入しようとする」ことに対しては黄色信号を点滅させなければいけない。

その考えを深掘った際に「上司が決めたことだったから」とか「コンサルタントに提案されたから」とか「他社のnoteを読んで良さそうだったから」等の会話に発展したらさらに要注意だ。

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そして、この様なケースは新しい環境だけに限った話ではない。

採用面接をしている時も「●●の制度はなぜ導入されていないのですか?御社でも絶対にやった方がいいですよ!」的なニュアンスで提案されることがあったが、そこに「深み」がないことが多かった。

「深み」という言葉の解像度を高めると、背景にある信念とか、リスクケースの想定パターンとか、情報収集量と時間とか、自己承認欲求のなさとか、実態としての形はないけれど、経営者の方々とかにはなぜか見えてしまうものたち。

必ずしも合否に関わるポイントかと言われるとそうとは限らないが、面接時にその発言をしただけで「思考停止で仕事をしてきたこと」がバレてしまう。

その制度や施策自体は素晴らしいものかもしれないが、その方ではない誰かが、なんとなく流行っているからという理由で導入されたものの、たいして運用されていない制度かもしれない。

その方ではない誰かが、批判や否定を恐れず組織のためを思い、魂を込めて経営の決済を通しにいって導入され、うまく運用されている制度かもしれない。

元リンクアンドモチベーション麻野さんのお言葉を借りるのであれば「チームに正解はなく、最適なチームを形成すること」が重要なので、その組織に関する情報を微塵も持っていない人が「絶対に良い」制度や施策が分かるはずがない。

「前職は●●だったので、●●でいきましょう!」の一本足打法では、必ずしもその組織にとっての最適解に近づくとは言い切れない。

だから個人としては、これまでの経験は自らの先入観を形成する一部にしかすぎないことを自覚し、その上で仲間と最適解を最速で探して行きたい。

引き続きTwitterでも諸々発信していきますので、この機会にフォロー頂けますと幸いです。


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