学級経営

 最近、大学でも学んだことを改めて振り返りながら、経営に関して本を読み進めているところです。もともと私は教育学部出身ということもあり、学級経営ということに関しては全く知らないということでもありません。ただし、企業としての経営だったり、運営ということだったりと差を考えずにきてしまっていたので、本を読んだりして気づいたことや自身の考えについてまとめたいと思います。

学級経営

 学級経営は学級(クラス)目標の達成のための方針、運営、取り組む過程を指した言葉です。そのため、担任及び副担任が各学級において児童、生徒(以下、子どもたちでまとめます)に向けて断続的なアプローチを持って子どもたちへの変容を促していくことが必要不可欠です。その中で重要なことは目標の設定を子どもたちにわかりやすく、イメージしやすいということです。何か指針と異なる行動があったときに目標に立ち返ることで子どもたちに「あっ、今のは・・・」と気づかせることができるということになります。そのため、学級経営において方針を明確にし、子どもたちに浸透させることが年度当初において教員が注力することになります。

黄金の3日間

 新年度において、新しい構成員による新しい環境というのは警戒心が高い状態というのがよくある状態です。進級の場合においても心機一転いままでと異なる行動を取りたいという目標を持っていたり、さらに発展、成長したいという希望を持っていたりすると思います。私が担当する高校生においても同様で進級するたびに行動に変化を起こす生徒が少なからずいます。
 その中でよく言われるのが黄金の3日間というものです。黄金の3日間においては0-1に持っていく状態になります。0ベースの状態から1まで持っていくということになるため、学級におけるルールだったり、目標の設定だったりを行なっていくことがよくあるパターンです。経営方針を社長(担任)から伝えていくという意味でも重要な期間になります。そこで上位目標(最上位は学校目標)を明示し、理解、合意させておくことにより学級経営を円滑に進めていくことができるということです。

経営

 そもそも経営とは何かということですが、下のリンクはかなりわかりやすくまとめていると思います。

 学級経営においては経営者が本来持っている「人」「もの」「金」のどれも掌握しているものがありません(笑)改めて考えると無理ゲーですね。公立高校の校長においても「もの」「金」の2つしか掌握していないというのが現状だと思います。人事権は教育委員会が掌握し、財源についても自由に使える部分は多くはありません。学級担任においては子どもたちを選ぶことはできないですし、教室内のものについても校長の許可なくして何もできません。しかし、経営計画を立てそれに対して子どもたちに合意を得て(合意させ?)、合意をもとに目標に向かって進ませるということが必要です。その状況から新しい動きが出始めています。

新しい学級経営?

 様々な教育関連の本から主体的対話的で深い学び(アクティブラーニング等)が出てきています。現在の社会に必要な力と教科教育を結びつけて社会に出てから活躍できる力を身につけることが求められています。自ら主体的に考えて行動し、必要な情報を仕入れ、吟味(批判的思考力)していくことが必要だということです。これらを学級経営に落とし込むとしたら、学級全体での目標の合意です。最上位としての目標を合意して、子どもたちがその目標を達成するための行動をとれるようにしていくことです。常に立ち返る場所があることにより、目標からずれた行動に対して他者が客観的視点からフィードバックをし合うことができるようになるはずです。このあたりを具体例を交えながら解説したり、実践したりしてきた方の本も出ているので参考までに・・・。

この本を読むことでなんとなく子どもたちに求める方向性というものがわかってきた気がします。今後の学級経営に向けた行動指針についても改めて考えさせられる部分がたくさんありました。これからの時代では教員がルールを決めるということではなく、対話により子どもたちが自分たちで過ごしやすい空間(授業、休み時間、行事など)をデザインしていくことが求められています。教員は子どもたちのズレを気づかせるコーチであり、組織全体を前に進ませるファシリテーターであり、教科の知識・技能を伝達するティーチャーであり、子どもたち1人1人のチューターであることが求められています。学級経営=経営者=王様のような考えは時代にもそぐわないですし、子どもたちと一緒に作っていく伴走者として関わった方が何倍も楽しいです。
 教員という職が敬遠されつつある昨今ですが、魅力的な仕事であることは間違いありません。学級経営についてはまだまだ書きたりないところもありますが、今回はこの辺にて!

なかなか更新したり、読みに行けたりしていませんが、これからも不定期で更新していきます。

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