最後の一ページ一妻の詩(94)

最後の一ページには
ただ「ありがとう」とだけ記して
私の生涯の本を閉じたい

何かとやり足りない私だから
最後から二ページ目は
あれだ これだと
紙面からはみ出そうなくらい
書くことがありそう

でも 最後の一ページには
白いページの 真ん中に
「ありがとう」の言葉だけ

白い空間は どこまでも
あたたかく 深く 静かに
「ありがとう」の音色を響かせる
永遠の「ありがとう」で終わりたい

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