一人娘を亡くした母の悲しみにいかに向き合い、寄り添うか

 4月12日に妻の告別式を終えて、直ちに毎月定期検診していただいている渋谷の病院に義母を連れて行き診察していただいた。足がむくみ心臓も苦しく眠れないと訴えていたからである。血液検査の結果が15日にわかり、貧血がひどく「心不全」の異常値が見られるので、すぐに入院し、輸血その他の治療が必要ということで昨日入院し、精密検査が行われた。
 検査後のCT検査、心臓超音波検査の映像に基づく主治医の説明によれば、心拡大、両側胸水、両肺下葉のpassive atelectasis、気管支肺炎、甲状腺腫傷、肝臓の鉄沈着、左付属器領域嚢胞(24ミリ)、十二指腸水平脚から空腸近位部の壁把厚などと診断された。心電図にも明らかな異常が見られた。
 この検査結果を踏まえて、冠動脈疾患・心臓弁膜症・心筋症・先天性心疾患の疑いがあるので、今日の午前中に心臓カテーテル検査を行うことになった。この心臓カテーテル検査は広く行われており、信頼できる検査である。
 冠動脈疾患は生命にかかわる重篤な発作を生じることがあり、これは冠動脈の動脈硬化が原因で、予防措置を講じる必要があるという。また、心臓弁膜症、心筋症、先天性心疾患などの診断を確定する必要があるという。造影剤を用いて冠動脈の狭窄/閉塞の有無と程度を調べて、心臓の働きを評価するのがカテーテル検査の目的である。
 明日には胃カメラによる上部消化管内視鏡検査が行われるが、どちらの検査も痛みを伴うので義母は嫌がっているが、何とか説得して医療行為への同意を取りつけた。如何に安心して検査、治療を受けるかは、付き添う家族の責任である。
 できるだけ苦痛を伴わない方法で、家族と知人に見守られながら平穏な心で死を迎えられるように、悲しみ、弱さ、もろさ、愚痴を真正面から受け止め、ひたすら寄り添うことに徹しようと決意している。
 今朝4時過ぎに携帯電話が鳴り、早く病院を出て郷里の秩父の山の家に帰りたいと切願する。一人娘を亡くした母の心中は察するに余りある。この深い悲しみにどう向き合って寄り添うか、大きな試練である。
 


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