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ibaraki_nakai
エンディングノートに記す残された時間を計る深夜のラーメン/有利
2022年5月9日(月)のうたの日21時部屋の題「間」で次席となった短歌。
二句切れと取ってもよいし、四句切れと取ってもよい。
前者の場合、「残された時間」は、三分から五分程度となる。深夜という時間帯は、闇が極まっているという点で、エンディングノートが前提とする「死」を思わせる。
一方、後者の場合、「残された時間」は、数年もしくは十数年から数十年である。余命が宣告されている場合もあれば、平均寿命までの年数を考えている場合もある。「時間を計る」という行為は、「死」を迎えるまでの年数を数え、その間に何ができるか、何をしたいかを考えるということだろう。
出来上がったエンディングノートは、作中主体に「死」を考えさせ、いくらかでも「死」への恐れを減らし、受け入れさせるものになっただろうか。
出来上がったラーメンは、残さず食べられて、捨てられてしまう。
「死」を思う深夜を越えて、新しい一日が作中主体を迎えに来る。
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