夏の終わりに思う(自選短歌)
自転車を止めたら汗が噴き出して
もう一度走り出したくなる朝
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紙パック絞りとるように呑み干して
さらに200ミリリットルの汗
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率直に思ったことを書けばいい?
夏の日記は「暑い」「暑い」「暑い」
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さとうきび畑に馴染みはないけれど
稲揺らす風見ると思い出す
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「じいちゃんは飛行機作っていたんだよ」
安易に責めて終わりにもできず
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仏壇の小菊の水を入れ替えた
しおれた小菊が生き返ってた
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扇風機ネジを緩めて掃除して
また締めてもう少し頑張れ
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スイカなんて食べ飽きた農家育ちでも
無いとなんだか恋しくなって
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手のひらに棘が刺さって痒いのがなんだか嬉しい採れたてのオクラ
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蝉時雨聞き飽きた夜に
鈴虫の声聞く時の名残惜しさよ
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