アイドル高橋シンコの365　#5

　どうも高橋進行です。進行と書いてシンコ、本名。　

夢を見た。

部屋の窓から、大勢の人がスキーやボードを抱えて歩いているのが見える。

聞いてみると、近くに遊べる穴場があるんだって。

楽しそうだなーと思って見ていると、ひとりの男の子がしゃがみこんでた。

「どうしたの」って聞いたら、どうも行きたくないみたい。

もっと詳しく話を聞こうと思って、顔を近づけたらハッと気が付いた。

おれマスクしてないじゃん。この子もしてない。やばっ。あ、これ…

夢だ。

そんで目が覚めた。

夢の中で、これは夢だってわかっていて、でもすっごくすっごく楽しくて、もう少しこの夢を見ていたい、と思うときがある。

でも、こんなふうに夢から醒めちゃうこともあるんだな。

起きてからずいぶん経つけど、なんだかまだ夢を少し引きずってる。

お、マネージャーが呼んでる。これからバラエティー番組の収録だ。スタジオで楽しい夢をつくってくるぜー。

じゃあまた。

※この作品はもちろんフィクションです。