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ストレッチする動きで、バランスをとっていく

2015年11月26日


「バランスをとるときに、体を緊張させて(縮むように)バランスをとるのはダメ。
ストレッチすること、バランスをとれる方向に動いていくこと。
力をゆらすのでなく、流す=力を抜く」

アラベスクでバランスをとるためには、体中どこも動かしてはならないと思い
息を止め、首はすくみ、体をこわばらせてしまう。
そういうポーズからは、緊張感しか伝わらない。

タカギバレエでよく言われたのは
「バランスとは、動かさないことではない。体の中、少なくとも意識はずっと動き続けている。」
それまで、バランスを崩さないためにポーズが決まったら、息を止めるように体を固めていたのが、開眼する一言であった。

物理で言えば、作用するあらゆる力の合力がゼロになっているという状態は、はたから見ると何も力がかかっていないように見えるが、実際にはあらゆる力の引っ張り合いが均衡している状態にすぎない。

よって、アラベスクならば、水平方向に腕と足が引っ張り合うような力、そして体がバラバラにならないためのボディを前向きに保つワキの力、地面を押す軸足の力など、あらゆる方向の力の引っ張り合いが、結果としてあたかも「静止」しているように見えるのがバランスである。

体の動きを止めるのでなく、体の主軸はしっかり保ったまま、手足をどんどん正しい方向に伸ばして張りをつくり、力を流していくようなイメージでポーズを作る。
これによって観ている側にも伸びやかさや美しさを感じさせるバランスができる。


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