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外的恥と内的恥。あなたはどっちの恥を感じやすい?「いくつになっても恥をかける人になる」を読んで。

最近、仕事で先輩や上司からアドバイスされる事が重なり、「恥ずかしい」と感じていることに気がつきました。誰かに意見をもらうことで自分の仕事が良くなるということは分かっている一方で、アドバイスに対して「なんでこんな簡単なことも思いつかなかったんだろう…」と少し恥ずかしい気持ちになってしまったのです。

そんなときに本書を知り、自分の気持ちを整理するヒントが何かあるかもしれないと思い、読み始めました。

本書について

本書は、コピーライター/PRアーキテクトである著者の中川 諒さんが「恥をかける人になる」ための考え方や実践方法、そもそも恥とは何か?ということについて書かれた本です。

僕は本書を読んで『恥は避けるべきものではなく、自分を成長させるチャンスであること』『恥ずかしいという感情を理解することで、恥をコントロールできる』ということを知りました。

本書では5章に渡って恥について書かれています。今回はこの中でも印象に残った3章を中心に書きたいと思います。

最近、一番恥ずかしかったことはなんですか?

僕は「少し考えれば分かるようなこと」を先輩からのレビューで指摘されたことです。先回りしてできなかった自分が恥ずかしくなりました。

本書の3章で"恥"が細かく6種類に分類されています。

どちらの恥を感じやすいかは人の気質によって異なり、判別方法として「最近、一番恥ずかしかったことはなんですか?」という質問に対する答えがどちらの恥に起因したものなのかで判別する、という方法が本書で挙げられています。

僕は内的恥の方が感じやすいタイプだと思います。本書を読んだきっかけとなった出来事も、まさに内的恥によるものでした。

アドバイスを受ける→「少し考えればこのくらいのこと、予想してできただろうに...自分ってまだまだなんだな...。」ということが頭の中でグルグルしていました。

これはきっと、新卒はこのレベル、社会人3年目はこのレベル、社会人5年目はこのレベル...というように無意識の内に経験年数に応じた独自のレベル分けをしていて、そのあるべき姿と今の自分の差に恥を感じてしまったと考えています。

一方で、外的恥を感じやすいタイプの人にありがちな「周囲の目を気にして行動できなくなる」ということはあまり思い当たる出来事はありませんでした。

内的恥の克服法

内的恥に対する克服法として本書では以下のように述べられています。

あなたが大切に思っているその美学は、周りの人からすると実はどうても良いことなのかもしれないという気づきが、内的恥を克服する第一歩になるだろう。
引用:本書 P97より

ただ恥ずかしいという感情で出来事を忘れようとするよりは、「僕はこんな理想を持っているから恥ずかしいと感じているんだな。これは他の人にとってはどうでもいいから恥ずかしいと感じる必要はないんだ。」と整理できれば、恥をかいた出来事もプラスに変えていけそうです。まず、自分の中にある"こだわり"を見つけることから始めようと思います。

経験に応じた3種類の恥

3章では「初歩期(始めたばかりの頃)」「研鑽期(経験を積んで自分磨きをする頃)」「熟練期(慣れて上手にできる頃)」に感じる恥について、外的恥と内的恥のそれぞれについてまとめられています。その中から以下の2つについてピックアップしたいと思います。

1.【初歩期の恥】分からないことを自分一人で解決しようとする
2.【研鑽期の恥】周りに協力をお願いできない

どちらも"周りに頼らず、自分でなんとかしようとする"系の恥ですね。

今からおよそ2年前。プログラマーとしてプロジェクトに参加していたときの出来事です。エラーで詰まっていた僕は「自分でなんとかしないと」と意地を張り、一日中一人で悩んでいました。結局、その日のタスクを終わらせることができず、残業をしていた僕の元へ当時のマネージャーが言いました。

少し考えて分からなければ誰かに聞く。
タスクを終わらせることに"とにかく"集中すること。
一人で解決するには経験が必要なことだから。


僕はこのアドバイスを受けた時、「エンジニアはエラーが解消できて当たり前」と思っていたので「自分はまだまだ未熟なんだ...」と、自分が情けなくて恥ずかしい思いをしたことを今でも覚えています。ただ、このアドバイスのお陰で今では「自分一人で考え過ぎだな。誰か知っている人がいるかもしれないから、とりあえず聞いてみよう。」と周りの人を頼る行動を起こすことができるようになりました。

この経験のレベルに応じて感じる6つの恥を見て、どれだけ経験を積んだ人でも恥をかく、ということが分かると思います。「経験があれば、こんな恥ずかしい思いしなくても済むのに…」と思うこともありましたが、何かをする上で恥をかかなくなるなんてことはなく、恥を感じるポイントが変わっていく、ということを本書を通じて知りました。

まとめ 迷ったときは恥ずかしい方を選ぶ!

"恥をかくこと"は新しいチャレンジをしている証拠である、と本書では書かれています。

誰しも好き好んで恥はかきたくないと思いますが、自分が知っていることなんてちっぽけなものでしょうし、これからの人生で未知の領域に挑む場面はこれから何度もあると思います。そんなときに、本書で恥がどんなものかを理解しておくことで、その出来事を前へ進むための一歩として捉えることができると思いました。

著者、中川さんの行動基準である「迷ったときは恥ずかしい方を選ぶ」というのを僕も真似して実践してみようと思います。今より少しでも成長できるように!

それでは!

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