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フランスの王室が愛したお菓子の華麗なる遍歴

カトリーヌドメディシス

カトリーヌドメディシスがもたらした
魅惑のお菓子。

前回では香水の原型をカトリーヌドメディシスがフランスにもたらした内容を記述しましが、今回はお菓子。

フランスの国王アンリ2世の妃になるため、
カトリーヌドメディシスは
イタリアフィレンツェから輿入れしました。
その際に香水だけでなく、
当時フランスにはまだなかった
イタリアのお菓子を広めました。

カトリーヌ・ド・メディシスはフランス宮廷に
イタリア人のパティシエを連れてくることで
洗練されたイタリア風の菓子をフランスで作られるようにしました。

彼女の影響で、フランスでは華やかで美しい
デザートが重視されるようになりました。
その中にはマカロン、シュークリーム、ヴァシュラン,アイスクリームなど、今日でも愛される伝統的なフランス菓子が含まれています。

例えばマカロン、これは8世紀のヴェネチアで作られた
マカローネがその原型だと言われています。
マカロンはアーモンドを使用した栄養価の高いもので
肉食を禁じられていた修道女達は
この栄養価が高くおいしいマカロンをたくさん作ったそうです。

イタリアからのレシピでシュークリームの原型は
フランスで改良が加えられ1760年頃に完成されたと言われます。
シューの膨らむ皮が出来上がったのは16世紀。
中身のクカスタードクリームが完成するのが17世紀、
さらに膨らんだシュー生地が完成するのが100年後と
時代の変遷があり作り上げられたシュークリーム。
今ではカジュアルですぐ食べれるシュークリームにも
こんなに長い歴史があると味わい深くなりますね。

アイスクリームの原型はイタリアのソルベで
イタリア料理とともにフランスに伝わり、
さらにはヨーロッパ各地に拡がっていくきっかけとなりました。

ソルベとしてイタリアから入ってきて
生クリームやババロアと結びついてアイスクリームとなります。
当時カトリーヌの婚儀ではノルウェーのフィヨルドから持ってきた
氷を使い、木苺、オレンジ、レーズン、いちじくなどを加えてできた
シャーベットが所狭しとテーブルに並べられ
列席した貴族の度肝を抜いたとか。。

ただこの時も今のアイスクリームといったものではなく、
シャーベットのようなもので、現在のアイスクリームのなったのは
16世紀ルイ14世の時代になってから。
アイスクリームは正餐のアントルメとして
不可欠な地位を確立したようです。

カトリーヌドメディチがイタリアからフランスへ持ち込んだソルベ(シャーベット)はフランスの国王ルイ13世の妹とイギリス国王チャールズ1世の婚姻によってフランスからイギリスに伝えらさらに広がっていきます。

今やコンビニで購入できるお菓子の初代はこんなにも
高貴な出であったとはと思うと面白いですね。

カトリーヌメディシスはこの婚姻において香水、お菓子以外にも、
食事のエチケットも伝えています。
それまでフランスでは手掴みでお肉を食べていたフランス人に
フォークの使用を教えたり、パラソルをもたらして
ファッションの洗練にも貢献しました。

15世紀の化粧といえば、鉛を使った有毒な白粉で顔を白く塗り、
眉毛は余分な毛を抜き細いラインが主流。
カトリーヌドメディシスの時代15世紀、ヴェニスの婦人たちは
新案の化粧を習ったり試したりする目的の会を作っており、
カトリーヌはその会の名誉会長でもありました。

その時代フィレンツェ(イタリアの都市)から
フランスへお輿入れをしたカトリーヌが
フランス文化を開花させる元を持ってきたと行っても
過言ではないでのではないでしょうか。

いまだに、フランスとイタリアのファッション、メイクは比較されますが、
隣国でもそのスタイルにはそれぞれの違いがあり
その国や文化を象徴しているようです。


イタリアンマダム
フランスマダム

Make up is fun/Beauty is power
5.cinq.






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