【映画レビュー】「マジカル・ガール」(2014年 スペイン)〜奇跡も魔法もない底なしの泥沼〜
【タイトル】
「マジカル・ガール」(2014年 スペイン 127分)
監督、脚本 カルロス・ベルムト
出演 ホセ・サクリスタン、バルバラ・レニー、ルチア・ポラン
※暴力的な描写が含まれています。
【あらすじ】
病気で余命少ない少女アリシア。
そんなアリシアのため、父親のルイスは娘が好きなアニメキャラクター『魔法少女ユキコ』のコスプレ衣装を手に入れようとするのだが、衣装は高額で失業中のルイスには手が届かなかった。
どんな手段を使ってでも衣装を手に入れようとするルイスだったが、ある偶然から、精神が病んだ女性バルバラと出会う。
この二人の出会いが、のちに多くの人々を不幸へと導くのであった。
【感想】
観たら元気をなくす系の映画です、はい。
一才の救いのない内容ですので、覚悟してから御覧になってください……。
個人的に観ててしんどかった映画ランキングを作ったら、間違いなく上位には入る映画です……。
娘のためにアニメキャラクターの高額なコスプレ衣装を手に入れようと泥沼に落ちていく父親ルイス。夫婦関係から精神を病んだ女性バルバラ。
この二人の出会いが最悪を招き、登場人物たち全員がどこまでも果てしない泥沼に落ちていく展開がとにかくツライ。
父親が余命少ない娘のために必死になってやったことが、多くの人々を不幸にしていくという展開はいくらなんでも救いがなさすぎる……。
更に娘は好きなアニメキャラクターの衣装よりも、ただ父親がそばにいてくれるだけで良かったというのが、よりやりきれなさを感じさせる。
ラストはもう悪夢だった。
一番やめてほしかったことをやってしまい、めまいがした。
結局、奇跡も魔法もなく、この物語に救いはなかったのだ……。
余談ですが、この映画に出てくる劇中アニメの『魔法少女ユキコ』の主題歌が日本人歌手による演歌なので、一体どういう魔法少女なのか気になる……
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