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書籍紹介『タイ飯、沼。』晶文社

表紙(帯つき)

タイ料理の書籍を2023年11月28日に出版しています。ガイドブックではありません。レシピ本でもないです。ひたすら、タイ料理の思い出やウンチクなどを語っています。

もくじは下記のようになっています。

はじめに――タイ料理という深い沼に足を踏みこむ勇気はあるか?

第1章:世界中の人々に好まれるタイ料理とはそもそもなにか
第2章:然るべき場所でタイ料理を食べるために知っておきたいこと
第3章:知っておきたいタイ料理における食事の作法
第4章:押さえておきたいタイ料理の基本メニュー
第5章:本物を楽しむための専門店系タイ料理
第6章:豊かな海があるタイだからこそ海鮮系タイ料理
第7章:クイッティアオに代表されるタイ麺類
第8章:暑い国だけどタイ式鍋料理をしっかり楽しむ
第9章:タイのスープ料理は幅広いラインナップ
第10章:本当は存在しない……タイのサラダの世界
第11章:勇気があるなら挑戦したいマニアックなタイ料理
第12章:いつでも気軽に食べられる軽食系のタイ料理
第13章:タイのスイーツや果物からも目が離せない
第14章:知らなかったタイのアルコールの世界
第15章:土産物になるタイ料理

おわりに――タイ料理の世界に出口はない

https://www.shobunsha.co.jp/?p=7888

それから、動画でも簡単に紹介しています。合わせて参照ください。

書籍内では在住20年に加えて旅行者時代を含めてタイなどで食べてきたタイ料理の数々をピックアップしています。タイ料理は思っている以上に深いですから、これがすべてではありません。あくまでもボクが食べてきた中で、いろいろいいたいことがあったものだけを集めています。それでも軽く触れたものも含めたら500メニューは超えているでしょう。
もともとライターデビューが裏の歩き方というサブカル本のようなものだったので、そっち系が得意とみられているようで、知人の何人かから「なぜタイ料理の本を?」と訊かれます。
しかし、ボクにとってはむしろこっちがタイとのかかわりとしては出発点といったところがあります。というのは、1998年1月に初めてタイにきて、とのときにもたくさんのタイ料理を食べました。むしろ、そのころは和食はもちろん、パスタとかでさえおいしくないという感じで、外国料理がよくなくて、タイ料理しか選択肢がなかったというのがあります。そして、タイをもっと身近に感じたいと思い、99年に入ってから渋谷のタイ料理店でバイトしました。タイ文字は独学ですが、会話などはこの店で体験的に学びました。当時はまだパクチーなんて誰も知らないような時代です。たくさんの単語もまたタイ料理から憶えました。ここで得た知識がもとになって、タイ旅行もさらに充実したのも事実です。だから、タイ料理はむしろボクにとって原点というわけです。

表紙(帯なし)

企画案が晶文社で採用され、担当者から「好きなだけ書いていい」という言葉をいただき、本当に好きなだけ書きました。結果、電話帳かと思うほど分厚くなり、同時に値段もちょっと高めになっています。ですが、タイ料理を深く知ることができ、かつタイの文化や生活なども知ることができるので、絶対に損はさせません。
ちなみに、この書籍は2019年に出版したタイなどの怪談を紹介した『亜細亜熱帯怪談』の担当者と同じ方がみてくれました。

また、表紙やレイアウトもその本と同じ、勝浦さんが担当してくださっています。丸山ゴンザレスさんの合同会社にいるデザイナーで、内容より先にレイアウトとデザインの担当として勝浦さんが決まったくらいです。今回の表紙もまた想像をずっと超えてくるもので、書籍内容のポップさを表していると思いました。
そう、厚みで敬遠されがちですが、内容はポップなんです。怪談の本のときと同じで、学者や専門家が難しく考察したものではなく、あくまでもタイにかかわって25年超のタイ料理好きが、ひたすらにその原点と、今のタイの文化やタイ人、昔との違いなどを交えて語っている本なのです。ホント、怪談のときと根底にあるコンセプトは同じになっています。

タイ料理の一番おすすめはガパオ炒飯のガパオ・クルック・カーオ。

はじめに、にてタイ料理はタイで食べるべきという挑戦的な文句をいれています。たしかに和食にしてもフレンチにしても、絶対的に地元で食べるのが一番です。タイ料理もタイが一番なのは間違いありません。
しかし、ボクがタイ料理店で働いていた時代からすれば、日本のタイ料理店もかなりレベルが上がっています。輸送や保冷技術が向上したからなのでしょう。100%とはいえませんが、かなりタイに近くなりました。
ぜひこの本を手に取っていただき、ああ今日はタイ料理にするか、なんて思っていただけたら幸いです。日本で食べてみて、もっとタイ料理を知りたくなったら、ぜひタイにもいらしてください。そんなときにもこの本は役に立つかと思います。

これもガパオ。炒めもののほう。

書籍は印刷などの事情もあって、写真はすべてモノクロです。そのため、伝わらない部分もあるかと思っています。書きたかったけれども削除したエピソードやメニューも結構な数がありました。
また、タイ料理は常に進化しているものです。書籍内容から変化していくところもあるかもしれません。もっといえば、タイ人は過去を考察しないので、タイ料理の歴史やメニューの出自などがまったく不明なものも少なくありません。しかし、それが解明されていくこともあるでしょう。

そこで今後、ボクのこのnoteのアカウントで運営しているタイ料理に関したマガジンにて、書籍内容の補足やアップデート、カラー画像などのほか、書籍にはないメニュー、近隣諸国の料理などを紹介していきます。不定期アップデートになるかもしれませんが、ぜひおつきあいください。

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