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AIスタートアップの苦悩:個人投資家が直面するであろう懸念相場。今後の流れはいかに?ドットコムバブルとの比較で考察

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
2024年は生成AIをはじめ、民間へAIが本格的に飛び出した記念すべき年になるでしょう。

最近はAI分野への関心が庶民まで急速に高まっており、多くのスタートアップもこの分野に参入しているらしいです。ベンチャーキャピタルも動いているらしいです。

6月21日、WSJからこんな記事が出ていました。

AIスタートアップはドットコム・バブルを凌駕できるか?投資家はそう確信していない。
原文

https://www.wsj.com/articles/can-ai-startups-outrun-dot-com-bubble-comparisons-investors-arent-so-sure-6e7d90c0?mod=tech_lead_pos5

WSJより引用

個人的にですが、このような記事が出ている段階でAIスタートアップが直面するいくつかの懸念事項にそろそろ注目する段階だと最近考えています。

この記事にあるように特に、ドットコムバブルとの比較においては、資金面や差別化の難しさが挙げられます。
少し深掘りしてみました。
それではどうぞ!


その1:AI系スタートアップ資金面の懸念

まず、大手企業の資金力がAIスタートアップにとって大きな障壁となります。これは事実でしょう。
Google、Amazon、Microsoftなどの大手テック企業は豊富な資金を持ち、AI開発に巨額の投資を行っています。

これに対して、AIスタートアップは限られた資金で競争しなければならず、資金面でのハンディキャップが大きいです。また、投資環境の変化も懸念されます。

ドットコムバブル期のような急激な投資の増加とその後の急減が再び起こるリスクは想定しておくべきです。
要するに、AI分野への投資が一時的に急増した後に急激に減少する可能性があり、スタートアップにとって資金繰りが難しくなる状況が予想されます

その2:差別化の難しさ

次に、AI技術のコモディティ化が進む中で、AIスタートアップが独自の技術で差別化するのが難しくなっています。

大手企業が基礎技術を提供することで、特定の技術だけで差別化を図ることが困難になります。
また、大手企業は大量のデータを保有しており、これを活用して高度なAIモデルを開発しています。
スタートアップは同じレベルのデータアクセスが難しく、競争で不利になることが多いと言うよりも、最初から参入障壁があまりにも高く大きすぎます。

その3:ドットコムバブルとの比較

市場の過熱はいつの時代も危険だと思います。

ドットコムバブルのように、市場が過熱し、実際のビジネスモデルや収益性を無視した評価が行われるリスクがあります。
下記のサイトによれば、ドットコムバブルの際にIPOを行った多くの企業は、その後生き残ることができませんでした。

バブル崩壊後、急激な株価下落により、多くの企業が市場から姿を消しました。統計によると、1999年から2000年にかけてIPOを行ったインターネット関連企業の多くが短期間で消滅したとのことです。

例えば、ドットコムバブル期にIPOを行った企業の中で、2003年までに約48%が倒産または吸収されるか、非公開化されました

また、1995年から2000年3月のピークまでの間に、ナスダック総合株価指数への投資は800%上昇したが、2002年10月までにピークから78%まで下落し、バブル期の利益をほぼすべて失ったことは投資家の皆様ならば聞いたことがあるかもしれません。

もし仮にこのまま突き進めばAIバブル崩壊後に多くの企業が倒産する可能性があります。
また、ドットコムバブル期と同様に、短期間で急成長を目指すスタートアップが多いと、持続可能なビジネスモデルを構築する時間が不足し、長期的な成功が難しくなるのでしょう。

まとめ

AIスタートアップが大手企業に対して資金面や技術面で競争するのは難しく、ドットコムバブル期のようなリスクは確かに存在すると考えます。
個人的にはAIバブルというより、AIのサクセスストーリーの夢から覚めた時と考えています。
AIブームとしてはしばらくは恐らく継続中でしょう。
しかし少しずつ潮目の変化は起きていると考えています。

私のような個人投資家が考え始めているのですから、織り込み済みの市場ではすでに何らかの地殻変動が起きている可能性は充分あり得ます。
脅しとかではありません。歴史は同じように繰り返すと言いたいだけです。

個人投資家としては勝ち組投資先を慎重に選び、長期的な視点での評価が求められるでしょう。
個人的には一部の銘柄を除き、S&P500に代表されるインデックス長期投資は問題ないと思います。

以上お読みいただきありがとうございます。

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