すなちゃん

脱サラ大学院生海外放浪記。🇯🇵→🇹🇱→🇮🇩→🇬🇧→🇸🇬→🇬🇧 ケンブリッジ大学博士課程 (開発学)…

すなちゃん

脱サラ大学院生海外放浪記。🇯🇵→🇹🇱→🇮🇩→🇬🇧→🇸🇬→🇬🇧 ケンブリッジ大学博士課程 (開発学) 専門は比較政治学、政治経済、アジア研究。 2020年度 米国アジア研究協会(AAS)東南アジア部門 最優秀学生論文賞(パタナ・キティアルサ賞)受賞。 趣味は飲むこと。仕事は書くこと。

マガジン

  • すなちゃんのケンブリッジ研究日記

    ケンブリッジに来るまでの経緯、そして日常の研究生活について綴ります。どちらかと言うと備忘録。

最近の記事

ケンブリッジでの研究生活

ケンブリッジに来て半年が経ったので、ここでの研究生活についてちょっと書いておこうと思う。 2年間シンガポール国立大学の博士課程でコースワークをやり、博士候補試験(QE)を昨年5月に終えて、秋にケンブリッジに移って来た。 まぁなんでわざわざシンガポール国立大学を辞めてケンブリッジに移ったのかはまた今度書くとして、ここではケンブリッジでの研究環境について少し書いておこうと思う。 現在はケンブリッジ大学の政治国際学科(Politics and International St

    • 研究者に実務経験は必要か?

      大学や大学院で進路を決める人たちの中には、院進学か民間就職かという人生の大きな決断を迫られている人も多いだろう。僕は学部から直接修士課程に進学してから、一度民間企業に就職して、その後博士課程に進んだ。 このキャリアパスが正しかったのか、今まで考えることがよくあった。つまり、「研究者として実務経験を持っている意味はあるのか」という。脱サラしてアカデミアに戻ってきてはや4年が経とうとしているのを機に、実務と研究キャリアに関する現段階の僕の考えを整理しておこうと思う。 ただし、

      • 2年間の社会人生活から脱サラ院生への道

        さて、2016年3月に大阪大学大学院を修了して(一応、研究科総代!)、4月から神戸に配属されて営業マンとしての仕事がはじまった。結果としてぼくの社会人生活は2年間だけだったのだけれども、まぁ体力的にも精神的にもなかなか鍛えられた2年間だった(=かなりキツかった)。ちなみに、大学院の最後の月に行きつけの美容院のおっちゃんが勢いで、アシンメトリーのツーブロックにしてしまい、左だけ刈り上げているというなかなか攻めた髪型での初出社。上司は僕のことをしばらく香港人だと思っていたらしいw

        • 労働市場へのいざない: 文系院生の就活

          辺境の東ティモールでのフィールドワークから帰国して近代国家日本のすばらしい技術とサービスに感動する時間もなく、気がつけば就職活動に飲み込まれていた。 当時は研究者になるために博士課程に進むことも考えたのだけれども、修士論文で自分の中で研究の区切りがつきそうだったことと、一般的な「社会人」というものを経験しておいた方が潰しが効くかというあまりやる気のない動機で就活スタート。当時は将来的に国際機関にもJPO(Junior Professional Officer)試験を通じて応

        ケンブリッジでの研究生活

        マガジン

        • すなちゃんのケンブリッジ研究日記
          6本

        記事

          インドネシアで極左活動家たちと出会う

          こうして2015年年始からジャカルタで調査を開始した。この滞在での目玉はインドネシアで1990年代に社会民主主義を掲げてスハルト権威主義体制と戦った学生組織SMID (Solidaritas Mahasiswa Indonesia untuk Demokrasi)の創設者ウィルソン(Wilson)とのインタビューだった。SMIDは1996年に人民民主党(PRD: Partai Rakyat Demokratik)を設立するのだが、この政党は翌年に非合法組織として活動が禁止され

          インドネシアで極左活動家たちと出会う

          フィールドワーク: 東ティモールで地下活動家たちと出会う

          大学院生だった2015年の夏、学期末試験を終えた数日後に僕は東ティモールの首都ディリの空港に降り立った。 国際空港(?)というか東南アジアの田舎の空港のような感じのディリの空港から街に向かいホームスティ先に到着。ここから現地語であるテトゥン語での生活が始まった。当時は同じ研究室の同期と学部時代の知り合いの3名が東ティモールに留学に来ており(今考えるとかなり珍しい)、3人で同じ敷地にある家族の家にホームスティしていた。最初は現地での生活に慣れるのに精一杯だった。全く舗装されて

          フィールドワーク: 東ティモールで地下活動家たちと出会う

          学問へのいざない?:西洋古典と初めての「途上国」

          2022年の9月からイギリスに2年ぶりに滞在することになった。イングランドに住むのはこれで2度目。2019-2020年にロンドンにあるLondon School of Economics and Political Science (LSE)という社会科学専門の大学で比較政治学の修士課程に在学した時以来。何から書こうかと色々迷った結果とりあえず、ここまできた経緯について数回に分けて書いていこうと思う。 思えば、海外留学とか海外生活に憧れを抱いたのは学部生の時だった。当時関西

          学問へのいざない?:西洋古典と初めての「途上国」

          自己紹介

          博士課程の生活に少し余裕が出てきたので、徒然なるままに書き始めることにしました。2018年に脱サラしていこう結果的に海外を放浪する羽目になっているTakaです。大阪生まれ大阪育ち(Proudly Osakan!)。国内の大学(関関同立)と大学院(国立)修了後に民間企業に2年間勤務。その後をインドネシアでインドネシア語の勉強をしたり、イギリスで比較政治学の修士号を取ったりしていた後、2020年からシンガポール国立大学で博士課程(比較アジア研究)をはじめ、2年間のコースワークと博