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【分析素人の挑戦#4】ラ・リーガ18-19第26節レアル・マドリーxFCバルセロナ

こんにちは、TKB84です。
分析に関してはあまり知見がなかったのに縁あってスポーツ分析ソフトに携わることになった自分が、サッカーをアナリスト視点で分析できるようになるべくスポーツコードを使いながら奮闘する、#分析素人の挑戦のシリーズ4回目です。
少し間が空いてしまいましたが、下記のコードウィンドウの改善に時間がかかってしまい…

最近いろいろなスポーツのアナリストの方とお会いする機会が増えて、さまざまな考え方をインプットさせてもらっているので、それを少しでもサッカーに取り入れられないかなあと、日々悩んでおります。まだまだ薄っぺらいブレイクダウンですが、このシリーズはじめから書いている通り、この試行錯誤も含めてコンテンツとして面白がっていただけましたら幸いです。

今回取り上げる試合はエル・クラシコですが、コードウィンドウの改善(どこに注目してタグ付けするか)の分量多めの記事です。

0. コードウィンドウの改善

3試合コーディングしながら見る中で出てきたいろいろな課題を元に、今までより少し時間をかけて修正した、今回のコードウィンドウです。

裏にある考えとかはもう少し煮詰まってきたら、詳しくまた別の機会にまとめたいと思っていますが、今回の大きな変更点は以下の3つです。
1.  オフェンスのパターンを仕分けする
2. スペースを仕分けする
3. プレーの終わりを仕分けする
この3つに注目することで、何かチームの特徴が見えてくるのではないか、というのが今回の変更の元となった仮説です。少し詳しく説明します。

1.  オフェンスのパターンを仕分けする

カウンターとポゼッションという線引きに似ていますが、オフェンスのパターンを仕分けできないかと考えました。言葉はバスケを参考に。

セットオフェンス

ボール保持の位置が、相手選手全員より自陣側から始まる(もしくはそこまで戻す)場合

トランジションオフェンス

ボール奪取時から、最も高い位置にいる相手選手より相手陣側でプレーしている場合で、プレーが切れるまで

セットプレーオフェンス

上記に当てはまらない場合。スローインやFKからのプレー

2. スペースを仕分けする

既にどちらも昔から語られていることだと思いますが、仕分けして意識的に使い分けることでよりわかりやすく語ることができるのではないかと。

相対的なスペース
相手選手との関係性の中で語られるスペースです。相手選手との関係性の中で語られるので、試合中もどんどん場所やサイズが変化します。
その中で、チャンスに繋がることが多いと思われる下記の5つをタグ付けの際は注目しようと思います。

絶対的なスペース
ピッチ全体からある特定のエリアを指定したもの。「バイタルエリア」や昨今取り沙汰されることの多い用語である、「ハーフスペース」や「5レーン」などはこちらに分類できるかと思います。
その中で、こちらもチャンスに繋がることが多いと思われる「裏パス(DFライン背後へのパス)」を、パスの始点と終点に注目して下記の5種類に分類しました。

3. プレーの終わりを仕分けする

サッカーにおいて、プレーの終わりは基本的にはアウトオブプレー(OoP)か、ボールロスト(トランジション)かの2種類しかありません。今回はOoPを2種類に判別しました。また、プレー終わりとは関係ありませんが、以下の2つの情報も付加することにしました。

クリア
ボール保持ではありませんが、クリアすることで攻撃は一度リセットされるので項目に含めました。主観が若干含まれてしまいますが、ボールを繋ぐ意思の無いボール奪取後のキックをクリアと定義します。

シュート
プレーの終わりとは少し違いますが、シュートまでつながった攻撃回数は、攻撃の評価の1つの指標となると思うので、項目に含めました。

4. 試合分析

今回は前段がかなり長くなってしまったので、タグ付けは前半だけにしました。焦らして回数を稼ぐあくどいTV番組みたいですがごめんなさい。笑

今回のコードウィンドウに基づいてタグ付けした結果です。45分を1.5倍速でチェックしながら、途中で停めたり巻き戻したりもするので賞味45〜50分くらいでしょうか。

裏パスの回数
クラシコということで拮抗した両チームの対戦ですから、各々の数値にそこまで大きな差はありませんでした。唯一と言っていい、差が開いた数値は、DFライン裏へのボールの供給の数でしょうか。バルサのほうが圧倒的に裏へのパスを供給しています。得点シーンもそういった形から生まれました。

攻撃回数の差
今回の改善点の中における1つの仮説に、攻撃回数の差が結果を左右するのか、ないしはスタイルに左右されるのか、というものがありました。かなりバスケっぽい視点ですが。
ただ今回のタグ付けだと、トランジション→バックパス→セットオフェンスという流れ(つまり、ボールロストしていない状態)でも、それぞれにタグが付いてしまい2回とカウントされてしまうので、正確に攻撃回数は測れていないです。(反省点)
また、OoPトランジションに関しても、シュートで終わったとしてもトランジション、とカウントする仕組みになってしまっているのはあまり良くない集計の仕方かなと。
「攻撃回数の差」は今の所引き続き追う価値があるのではないかと思っているので、少しコードウィンドウを修正して、次回に臨もうと思います。

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