欧州選挙、オランダのファクトチェックはどうだった?
2024年6月初旬ヨーロッパ各国で行われた欧州議会選挙において、オランダのファクトチェック部門を持つメディアや団体はどんなをファクトチェックを行ったのかを調べました。
今回の調査は、オランダ(および周辺国)のファクトチェック機関が政治家の発言をどの程度ファクトチェック対象としているかを明らかにすることを目的として行いました。
ファクトチェックマラソン
オランダではKRO-NCRVの調査報道プログラムが、全国紙AD(およびAD地方支社)、ライデン大学のNieuwscheckers、ベルギーの団体と、5月27日から6月5日まで10日間にわたりファクトチェックマラソンと銘打った欧州議会選挙に特化した検証活動が行われた。今年のファクトチェックマラソンについては国際ファクトチェックデーである4月2日に発表された。参加メディアの一つであるベルギーの雑誌knackの記事にはジャーナリスト20人が共同編集室で政治家の発言をチェックするとある。この規模で協力するのは初めてだったようだ。各団体連携して検証を行い、それぞれの媒体でファクトチェック記事や動画が公開された。
Pointer
Pointerはオランダ公共放送のための番組制作をしているKRO-NCRVのファクトチェック部門。今回のファクトチェックはインスタグラム、Facebook、TikTokとウェブサイトで発信されていた。
ウェブサイトでは欧州連合、各政党、移民、気候についてフィルターを掛けて抽出できる。
Pointerで発表されたファクトチェックマラソンは全部で28の検証があり、農業従事者の利益団体からの発信1つを除いた27が政治家、政党による発信だった。
他の連携団体のサイトは以下の通り
AD(Algemeen Dagbladオランダの新聞)
Vrt(ベルギー公共放送)24 Decheckers(ベルギーのファクトチェックプラットフォーム)Factcheck.vlaanderen(ベルギーのファクトチェック団体) RTBF・Faky(ベルギーフランス語圏の公共放送)
オランダ以外は? Elections 24 Check
オランダベルギー以外の各国もそれぞれの言語で調べれば同じような活動をしている事がわかりそうだが、他の国の事情に疎く調べるのが大変そうなので、各国のファクトチェック団体が参加しているデータベースを紹介したい。
欧州ファクトチェックネットワークによる欧州議会選挙のファクトチェックデータベースElections 24 Check。おもしろいのは政治家に関する検証を「Fact-Checking」から、ネット言説を「Debunking」からそれぞれ確認できる点。
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